UPDATE1: 米アムバックが資本増強策発表、普通株と出資証券で15億ドル発行
2008年 03月 6日 06:03 JST 記事を印刷する[-] 文字サイズ [+] [ニューヨーク 5日 ロイター]
米金融保証会社のアムバック・フィナンシャル・グループ(ABK.N: 株価, 企業情報, レポート)は5日、傘下の保証部門アムバック・アシュアランスのトリプルA格付け維持に向け、普通株および出資証券を合わせて少なくとも15億ドル発行することを明らかにした。
http://jp.reuters.com/article/companyNews/idJPnJT813530920080305 今回の資本増強策については、銀行団が同社救済のための出資を確約していないことを示しているとの見方もあり、投資家からは失望的な内容と受け止められた。
アムバック株を保有するアルパイン・ウッズ・キャピタル・インベスターズのポートフォリオマネジャー、ピーター・コバルスキ氏は「銀行団はアムバックがどのような状況にあるかを精査した結果、逃げ腰になったようだ」との見方を示した。
アムバック株価は終盤近くの取引で約20%安となっている。
同社は、普通株10億ドルに加え、出資証券を5億ドル発行することを明らかにした。マイケル・カレン最高経営責任者(CEO)は声明で「信用強化に向けて、現在の好ましい市場環境を活用するのに、より良い状況になると見込んでいる」と語った。
フィッチ・レーティングスは、アムバック・アシュアランスの格付けを「AA」としているが、この日、この格付け引き下げ方向で見直すことには変更はない、と発表した。
ムーディーズおよびスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、資本増強が実現すれば、格付けをトリプルAで据え置く可能性が高い、との見方を示した。
ただ、S&Pは格付けを据え置いたとしても、アウトルックは引き続き「ネガティブ」とする可能性がある、としている。