渋谷から35分、東急東横線直通のみなとみらい線“みなとみらい駅”を出て
5、6分歩いたところに、新築マンション「Brillia Grande みなとみらい」がそびえ立つ。
その中にある商業施設の2階に、ショートフィルム専門映画館
「ブリリア ショートショートシアター」がオープンするということで、
まだ工事中の館内を取材させてもらった。
実は、この劇場は、1999年から毎年原宿で開催されている短編映画専門の映画祭
<ショートショート フィルムフェスティバル&アジア>が運営するもの。
日本では短編映画はまだなじみが薄いものだが、本場アメリカでは映画制作を学ぶ
絶好の機会として親しまれている。
そのせいか、日本の<ショートショート フィルムフェスティバル>も、
10周年を迎える現在ではアジア最大級の短編映画祭に成長している。
この度、マンション側がショートフィルムに白羽の矢を立て、
この劇場がオープンする運びとなったのだ。
エレベーターで2階に上がると、まるで高級ブランド・ショップのエントランスのような
大きな自動ドアとガラス張りのショーウィンドーがあらわれた。
高級感漂うアイテムが並ぶ空間は、どの角度から撮影しても絵になるセンスの良さだ。
「ロビーはカフェとして開放し、夜のバー・タイムには照明を落としてカクテルなども販売する予定です。
映画を観に来た方だけでなく、マンションの住人や近隣の方にも気軽に立ち寄っていただきたいと
思っているんです。仕事帰りに、マンションの下で軽く飲んでお部屋に帰るって素敵ですよね」
と語ってくれたのは、劇場を案内してくれたスタッフ。
聞けば、この劇場が入っている商業施設「Filmee(フィルミー)」には、スーパーマーケットや
美容室、インターナショナル・スクールが入るという。
「お子さんをスクールに預けに来たお母さんが午前中にお茶したり、奥様の美容室の待ち合わせで
旦那様が映画を見たり。そんな、生活に密着した施設を目指しているんです」
気になる上映形態は、1プログラム1時間程度でA・Bが交互に上映される仕組みとなっている。
開館当初は2プログラムだが、今後順次増える予定。
さらに、自主上映などに会場を貸し出すレンタル・スペースとしても運営していくという。
「最終的には、ここを日本の映画クリエイターを育てる拠点にしたいんです。
映画祭はショートフィルムとの出会いの場なんですが、この劇場でそれをもっと発展させて、
たくさんの方に面白さを伝えていきたい。映画祭を知らなくても、気軽にショートフィルムを
楽しめる場所を提供したいんです。
いつか、この劇場でショートフィルムを観た方が短編を発表して、それが認められて
長編へと羽ばたいていってくれたら…。それが、スタッフ全員の願いです!」
そう熱心に語るスタッフから、映画への情熱を改めて分けてもらった気がした。
ショートフィルムを心から愛する、熱意のあるスタッフが運営する新しいタイプの映画館
「ブリリア ショートショートシアター」。来場すれば、映画への愛がさらに深まることだろう。
映画好きなら、一度は足を運んでみるべき映画館である。
MOVIE WALKER 池田貴恵氏取材文から抜粋
http://www.walkerplus.com/tokyo/latestmovie/report/report5881.html <ブリリア ショートショート シアター>
料金:一般・学生1000円 小人(3歳〜中学生)、シニア、ハンディキャップ800円
※ハンディキャップの付き添いは1名まで800円