★日本企業はハードウエア選択で電力効率を重視,シマンテックが調査結果を公表
シマンテックは2008年2月14日,世界13カ国のデータセンター管理者を対象に
実施した,データセンターのグリーン化に関する調査の結果を公表した。日本
企業は,ハードウエア購入時に製品の電力効率を重視する一方で,データ
センターの電力効率化は他国と比較すると重視度がやや低いことがわかった。
調査対象は,日本,米国,中国,インドなど世界13カ国の数万人規模の従業員を
抱える大企業と公共機関のデータセンター管理者。調査実施時期は2007年9月
である。シマンテックは詳細な回答者数を公表していないが,800人以上が回答
したという。回答者が所属する企業の平均従業員数は3万1250人で,所有する
データセンターの数は平均14カ所だった。ただし,ここでいうデータセンターは,
ラック数個が並ぶだけのサーバー室なども含む。
データセンターの電力効率化について,「極めて重要」と回答した日本の管理者は
8%。世界平均と比較すると,8ポイント少なかった。「とても重要」と回答した日本の
管理者は43%で,世界平均の42%とほぼ同じ割合だった。日本企業にとって電力
効率化はある程度の重要性はあるものの,やや優先度が低いことがうかがえる。
ただし,サーバーやストレージなどを導入するにあたっては,日本企業は電力効率を
重視している。「最重要」または「とても重要」と回答した日本の管理者は45%と,
世界平均より8ポイント多かった。
データセンターの省電力化に有効だと考える技術について,日本企業とその他の
国の企業で違いがあることもわかった。日本の管理者は「電力効率の高いCPU」
という回答が31%と最も多かったのに対し,日本を含めたすべての回答では
「仮想化/統合」が32%と最も多かった。日本の管理者の回答では「仮想化/統合」
は2番目に多かったが,22%と世界平均より10ポイントも少なかった。
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http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Research/20080212/293607/