★決算ピーク、企業業績に「急ブレーキ」
平成19年4〜12月期決算の発表が8日、ピークを迎えた。新光総合研究所の集計によると、
7日までに東京証券取引所1部上場企業(金融除く)のうち7割に当たる845社が発表を終え、
連結経常利益は前年同期比8.5%増を確保した。20年3月期予想でも前期比6.7%増と
5期連続で最高益を更新する見通し。しかし、通期予想を下方修正した企業が131社となり、
伸びは鈍化している。
米国経済の減速による輸出の落ち込み、原材料高、改正建築基準法や内需の不振などが重なり、
企業業績に減速懸念が高まってきた。
4〜12月期の実績は、連結売上高が前年同期比8.4%増、経常利益が同8.5%増、最終利益は
同14.4%増で、総額はいずれも4〜12月期としては過去最高となる見通しだ。
自動車などの輸送用機器や機械など輸出企業の業績拡大が全体を牽引。米国の低所得者向け
高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題で景気が減速した米国向けの落ち込みを、高成長を
続ける中国などの新興国向けでカバーした。
ただ、先行きには慎重な見方が広がっており、通期予想を下方修正した企業が上方修正した63社の
2倍以上となった。
この結果、3月期予想の連結売上高は前期比6.4%増、経常利益が同6.7%増、最終利益が
同14.1%増となり、いずれも4〜12月期実績に比べ伸びは鈍化する見込みだ。
新光総研では「すでに業績計画の75%以上が終わっている企業が多く、一段の下押しは
なさそう」(投資分析部の山本光孝課長代理)としており、20年3月期の6期連続増収経常増益は
達成しそうだ。
2008.2.8 17:20
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/080208/biz0802081720008-n1.htm