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米Yahoo!とGoogleのビジネスソフト部門が、Microsoft Outlookと競合するWebベースソフトの
強化版をそれぞれリリースした。この動きは、MicrosoftがYahoo!に450億ドルで一方的な
買収提案を行った理由の1つを理解するヒントになる。
MicrosoftはYahoo!を、Googleが牛耳る収益性の高いWeb広告市場への進出を拡大する足掛かりと
考えている。だが、Yahoo!とGoogleが2月5日に行ったソフトの発表は、Microsoftがこれまで
強みを発揮してきたビジネスソフト分野で、こうした新興勢力の追撃に対抗する必要に迫られて
いることを示している。
Yahoo!が発表した「Zimbra Collaboration Suite(ZCS) 5.0」では、ユーザーはYahoo! Mailや
GoogleのGmail、Zimbra自体の電子メールに加えてMicrosoft Outlookの電子メールも読むことが
できる。
Zimbraのアップグレードにより、ユーザーは仕事用と個人用の電子メールを切り替えて読めること
になる。
「われわれは、この新発表の製品は次世代のOutlookだと考えている」とZimbraの共同創業者で
最高経営責任者(CEO)のサティシュ・ダーマラジ氏は語った。
Yahoo!は昨年9月、MicrosoftやGoogleの製品と競合する電子メール、カレンダー、連絡先管理
ソフトを提供するZimbraを3億5000万ドルで買収した。
同じころにGoogleも、電子メールセキュリティベンダーのPostiniを6億2500万ドルで買収した。
企業向けにGoogle Appsの使い勝手を高める狙いだった。Google AppsはMicrosoft Officeと競合
するソフトスイートで、50万社の顧客を抱えており、1日2000社のペースで顧客を増やしている。
「われわれは、ソフトをインストールし、セキュリティパッチを管理し、夜中にコンピュータを
再起動するといった従来の作業を不要にする」と、Postiniを1999年に創業し、現在はGoogleの
プロダクトマネジャーを務めるスコット・ペトリー氏は、Postiniのソリューションの特徴を説明
した。
Postiniがリリースした新しいビジネスセキュリティソフトにより、企業はスパムのブロックや、
電子メールのアーカイブと暗号化、企業電子メールポリシーの運用管理を行える。
また、Postiniの電子メール検索・法的証拠開示支援サービスにより、ネットワーク管理者が
電子メールのストレージ容量を制限する必要がなくなる。この制限は多くの従業員の不満の種に
なっている。
続きます。ソースは
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0802/06/news070.html