【ビール】シェア世界3位の米アンハイザー、インベブとの合併模索か [08/02/01]

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1きのこ記者φ ★
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)ビール大手スコティッシュ・アンド・ニューカッスル
(S&N)(SCTN.LN)の買収を数カ月前から目指していたデンマークのビール大手カールスバーグ(CARL-A.KO)と
オランダの同業ハイネケン(00916.AE)は先週25日、S&Nの取締役会をようやく説得し、
154億ドルで共同買収することで合意した。

急速に再編の動きが進んでいるビール業界では、ほかの大手企業も提携先を求めているようだ。
なかでも興味深いのは、ベルギーのインベブ(INB.BT)と米アンハイザー・ブッシュ(NYSE:BUD)の組み合わせ。

両社の事情に詳しい業界関係者によると、インベブとアンハイザーはすでに話し合いをしているという。
両社が交渉したと報じられたのは1年ほど前だが、両社の話し合いは真剣味が増しており、
今年中にも合意する可能性があるという。

アンハイザーは31日、インベブと合併交渉しているとささやかれていることについてコメントを避けた。
だがアンハイザーが同日発表した10−12月期決算は、一部のアナリストが言うように、
合併を望んでもおかしくない内容だった。
米国の小売店向けの販売数量は1.3%増にとどまり、それも同社の米国内のブランドではなく
輸入ブランドの販売増によるものだった。同四半期は8%増収・12%増益。

ビール各社は、米国や西欧など大きな市場での成長鈍化のほか、大麦やアルミなどの商品市況の
高騰に立ち向かっており、業界再編は一段と急務になってきている。

カールスバーグとハイネケンはS&Nの分割で合意し、カールスバーグは、急成長しているロシアでの
S&Nとの合弁会社を引き継ぐ。販売数量でインベブに次いで世界2位の英SABミラー(SAB.JO)と、
米加モルソン・クアーズ・ブリューイング(NYSE:TAP)は、両社の米国部門を統合させる計画。
こうすると新会社の米国でのシェアは30%となる。世界3位のアンハイザーは、米国ではシェア50%近くで首位にある。

インベブとアンハイザーが合併で合意する可能性があるとの観測は、両社の株価にはあまり反映されていない。
信用市場が不安定なこと、商品市況の高騰、2つの頑固な経営チームが統合する際の落とし穴など、
投資家が慎重になるのはさまざまな理由があるとアナリストはみている。
また、アンハイザーは世界で最も収益性の高い米ビール市場の半分近くを占めているため、
買収されることを熱望してはいない。

アナリストは、両社が合併した場合、株価は上昇するだろうがせいぜい10%高までとみている。
アムステルダムに本拠を置くラボ証券のアナリスト、カレル・ズーテ氏は「ビールメーカーの合併には多額の費用が
かかるため、投資家はその成果が表れるまで辛抱する必要がある」と語った。

ソース(>>2以下に続きます)
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djBZJ1841.html
2きのこ記者φ ★:2008/02/01(金) 22:35:50 ID:???
(続き)
ブリュッセル市場でのインベブ株の31日終値は前日比2.61ユーロ(5%)高の54.85ユーロ(81.63ドル)。
先週の大幅安から反発している。ニューヨーク証券取引所でのアンハイザー株はこの日の午後、
取引時間中に52週安値の46.09ドルをつけた。その後はやや持ち直し、終値は同0.76ドル(1.61%)安の46.50ドルとなった。

両社が合併した場合、新会社の長期的な成長見通しは興味深い。
新会社は、インベブのカルロス・ブリトーCEOの指揮下で積極展開するブラジルの営業・マーケティングチームの
恩恵を受けるだろう。ブリトー氏は同社幹部に、あらゆる予算をゼロベースで構築させ、経費を低く抑えるよう圧力をかけている。

アンハイザーの昨年の売り上げ増の大部分は、昨年来のインベブとの提携関係によるものだった。
アンハイザーは「ステラ・アルトワ」や「ベックス」など欧州のインベブ製ビールの約20ブランドを輸入している。
インベブの時価総額は約500億ドルで、同350億ドルのアンハイザーを買収するのに十分な規模を持つ唯一の
ビールメーカーと考えられる。さらに両社はそれぞれの営業地域の重複がなく、米国と欧州連合(EU)の競争政策当局に
問題提起される心配はなさそうだ。

合併する場合、どのような方法をとるのかは不透明だ。
アナリストは、04年にベルギーの旧インターブリューがブラジルの旧アンベブと合併し現在のインベブが誕生した時と同様に、
複雑な株式交換の手法を用いる可能性があるとみている。
合併新会社では、時価総額の大きいインベブがやや優位に立ちそうだ。

世界のさまざまな市場で「ステラ・アルトワ」などインベブの欧州ブランドの人気が高まるなか、インベブはアンハイザーと合併すれば、
米国での比較的弱い足場を強化できるようになる。アンハイザーは、新興市場で強みを持つ外国の提携相手を獲得することになる。
同社は長年、外国企業とのさまざまな提携話を断ってきた。

アンハイザーのオーギュスト・ブッシュCEOは「当社は提携の可能性を検討している」としたものの、詳細については言及を避けた。
「当社にとっては外国企業を買収する際、ドル安がマイナス要因になるが、米企業を買収しようとしている他国の企業にとっては
プラス要因となる」と指摘した。アナリストは、ブッシュ一族のアンハイザー株保有比率は4%未満で、ほかの株主が望む合併を
阻止するには不十分だとみている。

クレディ・スイスのアナリストは「アンハイザーがインベブとの合併を急ぐ理由はなく、好機の到来を待てばよい」とみている。
向こう数年間に、「コロナ・エキストラ」などで知られるメキシコのグルポ・モデロ(GMODELO.MX)を買収するチャンスがあるかもしれず、
買収すれば大幅な成長が見込めるとしている。アンハイザーはすでにグルポ・モデロ株50%を保有している。

(記事終)
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