▼百貨店、アジアの観光客に期待 あの手この手
百貨店各社がアジア人観光客向けのサービスに力を入れている。富裕層が多く、
1回の来店でも大きな売り上げが見込めるからだ。株安などの影響で国内の消費者が
財布のひもを絞る中、新しい高額消費の担い手に、と期待が集まっている。
「中国人の旅行客が腕時計を240万円分も購入」「台湾からの客が10万円前後の
真珠をまとめ買い」。日本百貨店協会が昨年9月、各社に外国人客の購買動向を
アンケートしたところ、こんな回答が相次いだ。高額品の扱いの多い三越の関係者
からも「国内の富裕層顔負けの買い方」と驚きの声が上がる。
05年に中国全土へのビザの発給が解禁され、団体客が急増。三越銀座店(東京)では、
中国人客の免税手続き件数が前年比5〜7割のペースで増えているという。
こうした客の取り込みに、各社とも知恵を絞っている。ミレニアムリテイリング(西武
百貨店とそごう)や三越は昨年以降、東京や大阪、名古屋、福岡など大都市の
店舗に、中国で普及する「銀聯(インリェン)カード」で支払える端末を順次導入。
高島屋新宿店(同)は、パスポートを示した外国人観光客に5%割引券を配る。
アジアでは大型連休の多い2月上旬の旧正月の時期には、一定額以上の買い物を
した客に「生け花展の入場券」(松屋)や「祝い箸(ばし)のセット」(小田急百貨店)を
サービスする動きもある。
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