米CBS子会社の英Last.fmは23日、同社がライセンスしている全楽曲を無料で再生できる
オンデマンドサービスを開始したと発表した。
Last.fmは、音楽を中心に人々が繋がり合うソーシャルコミュニティサイトで、自分の好みに合った楽曲を
新たに見つけ出すためのさまざまな仕組みを導入している。
四大レコードレーベルであるUniversal Music Group、Sony BMG、Warner、EMIと提携しているだけでなく、
15万以上のインディーズレーベルやアーティストとも提携している。
今回Last.fmは、ライセンスしている楽曲やアルバムを最後まで無料で聴けるようにした。
これは楽曲再生時に表示される広告によって実現したもので、この広告収入をLast.fmとレコード会社、
アーティストが分け合うことになる。
発表時点では、このサービスは米国、英国、ドイツで利用可能。
今後、Last.fmが営業している世界各地域にも広げていく予定だ。
現在の公開ベータテスト期間中は、楽曲は3回まで無料で聴くことができる。
その後で、Last.fmが今後開始予定の有料サービスの案内が表示されるほか、
Last.fmのアフィリエイトパートナーであるiTunes、Amazon、7 Digitalから楽曲を購入できるリンクも表示される。
Last.fmはこのほか、新たに「Artist Royalty」プログラムを開始したことも発表した。
これは、音楽レーベルと契約していないアーティストが、直接Last.fmに自分たちの楽曲をアップロードし、
再生回数に応じて報酬を得られる仕組みだ。
レコードレーベルと契約しなくても、Last.fmの膨大な音楽ファン層に無料で楽曲を提供し、
その上、収入を得られる見込みがあるわけだ。
今回の一連の発表について、Last.fmの共同創業者であるFelix Miller氏は、
「我々は、音楽の経済学をもう一度デザインするのを助けるためにプラットフォームを構築している。
人々がどのように購入するかではなく、人々がどのように聴くかによって、アーティストやレーベルが
売上を得られるようにする」とコメントしている。
ソース
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/01/24/18214.html