【投資/経済政策】興味深い内容となった日本政策投資銀行の民営化後プラン[08/01/21]

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1やるっきゃ騎士φ ★
1月18日、日本政策投資銀行(政投銀)は、民営化後の事業計画の概要を発表しています。
マスコミ報道では、民営化後の政投銀は、新たな収益源として投資業務を拡充するとともに、
M&A(合併・買収)の助言業務などにも強化する計画であることが報じられています。

個人的に興味深いのは、政投銀は、計画において、民営化から5-7年目の投融資残高を
2006年度末(12兆5000億円)に比べ、20-36%減の8兆-10兆円にすると
している点です。1998年ごろの貸し渋り対策で実施した融資が今後返済期間に入るため、
民営化以前の融資残高は、2006年度末の12兆円超から3兆円程度まで減少します。
しかし、政投銀は計画において、民営化後の融資残高を5-6兆円程度まで増やすとしています。

これまで政府系金融機関として活動してきた政投銀が、一般の銀行と同様に民間企業として活動
するのですから、民営化後も融資残高を増やそうと考えるのは自然のことなのかもしれません。
しかし、政投銀が計画通りに融資残高を5?6兆円程度増やすことができるかは不透明な気が
します。

政投銀は、政府系金融機関ということもあり利益を追求する必要もありませんでしたので、
一般の銀行に比べ有利な条件で融資をすることが可能でした。言い換えれば、政投銀がこれまで
融資残高を高水準を維持できたのは、利益を度外視した低金利での融資のおかげと考えられます。

政投銀の計画によれば、民営化後の融資については、金利などの条件を見直して利ざやを
改善する意向を示しています。これにより、計画では、たとえ投融資残高が2割以上減少しても、
融資により利益は残高ほど減少しないことになります。ただ、これまで低金利だから政投銀から
融資を受けていた企業が、低金利という好条件がなくなっても政投銀から融資を受けるとは
限りません。

日本銀行が発表した貸出・資金吸収動向によると、昨年(2007年)の民間銀行の平均貸出
残高は、地方銀行では一昨年に比べ2.2%増加しましたが、都市銀行は逆に0.4%減少
しています。一般に都市銀行は大企業を主な融資対象としていますので、大企業の融資ニーズは
低下傾向にある可能性があります。これは、大企業向け融資を得意としてきた政投銀にとって
逆風です。

過去10年間で13もあった都市銀行は、現在までに4グループに集約されました。
その背景には、従来型の融資事業の競争環境の厳しさがありました。民間企業として競争を
繰り広げてきた都市銀行ですら集約せざるを得なかった業界に、これまで政府の庇護の下で
過ごしてきた政投銀が、計画通りに事業展開できるかを確認することは、公的企業の民営化の
あり方を考える上でも貴重な事例となるのでしょう。

ソースは
http://www.gci-klug.jp/klugview/08/01/21/post_3291.php
依頼を受けてたてました。
2名刺は切らしておりまして:2008/01/22(火) 10:14:14 ID:lQaURFfh
2
3名刺は切らしておりまして
職員のレベルは一応高いのだから、他の民営化成功例と同程度の成果はあげるだろう。
まぁ意味無く給与レベルは高いよね・・・