【コラム】会社の上手な辞め方、教えます−eWEEK.com [08/01/19]

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1きのこ記者φ ★
新年の抱負を胸に、未踏のキャリアに挑戦しようと人々が希望に燃え、
職探しを始める1月は、一年の中でも転職活動が最も盛んになる時期だ。
彼らの活動が実を結んだ場合は、年が明けてから数カ月の間に大量の離職者が出ることになる。

現在の仕事への不満から転職を考えたケースが大半を占める彼らにとって、
退職の日は何より喜ばしい一日だろう。
パテーションの間を走り回り、「ようやく辞められる! きゃっほ〜!!」と叫び出す誘惑に
かられる人も、少なからずいるはずだ。

だが、いくらそうすることで一時的に気が晴れるからといって、仕事も上司も気に入らず、
新しい職場に移るのが待ちきれないからといって、クビからうまく逃げおおせられたからといって、
オフィスで大喜びするなど愚の骨頂だと、転職関係の専門家は警告する。
以前の同僚に信用照会を頼む可能性が出てくるかもしれないし、
狭い業界であるだけに、その元同僚と再び席を並べることも考えられるのだ。

冒頭で指摘した通り、仕事上のあらゆる事柄と同様に、退職の方法にも良い悪いがある。
もっとも、不適切な辞め方をすれば悪目立ちするのは当たり前なのに、そうした愚行は今も繰り返されている。
ともすれば判断を誤りがちな、これまで築いた関係をぶち壊しかねない悪い辞め方と、
有終の美と換言できるよい辞め方について、キャリアアドバイザーや採用および転職専門家に意見を聞いてみよう。


■自分の選択が本当に正しいのか確認する
毎年多くの会社員が夢の仕事を求めて退社し、新しい雇用先を見つけたものの、
結局は期待を裏切られ、元の職場に復帰することを切望するという。
リクルーターはこうした人々を、「ブーメラン社員」と呼んでいる。
そんな二つ名で呼ばれたくないなら、辞職する前に、自分の選択を何度も徹底的に検討する必要がある。

とはいえ、それでも間違った選択をしてしまい、前の会社に出戻る可能性を考えれば、
穏便に退職することが一番の得策であると分かるだろう。

ソース(>>2以下に続きます)
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0801/19/news003.html
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0801/19/news003_2.html
2きのこ記者φ ★:2008/01/19(土) 13:19:22 ID:???
(続き)
■退職理由を整理しておく
仕事が嫌いだとか、不当な扱いを受けているだとか、一人前の企業にあるまじき稚拙な
ITシステムしか使えないだとか、転職先では今より短い勤務時間で2倍の給料を稼げるだとか、
退職の本当の理由が何であれ――「本当の理由」が存在するなら――、
じきに元同僚となる社員たちに真実をどこまで明かすべきかを熟慮しておかねばならない。

Hudson IT & Telecommunicationsの取締役副社長を務めるティム・ボッセ氏は、
「会社を辞める本当の理由のうち、人に話しても良い理由を選別しておくことが肝心だ」と、eWEEKに語った。
「退職が公になれば、直属の部下や上司はその理由を知りたがるだろう。Microsoftの新社長に就任するなら、
そう言ってやればよい。だが、会社であまり楽しい経験をしてこなかったとしても、ネガティブな感情に
身を任せてはいけない。すべてを暴露してしまわないよう、心構えをしておくことだ」(ボッセ氏)

■一筆をしたためる
「御社に10年もお世話になり、たいへん残念ではありますが、このたびB社へ転職します。
皆様とのお別れが名残惜しいです。どうもありがとうございました」などという手紙を書けと言っているのではない。
恒久的な記録として残る、法的に有効な辞表を用意するのだ。
基本的な情報以外の退職に関する説明や理由を含める必要はない。

キャリアアドバイザーで、「Don't Blow It: The Right Words for the Right Job」という著作もある
デボラ・ブラウン・ボークマン氏は、「辞表に辞める理由は書かなくてよい。退職の日付を明記し、
会社を去ればよい」と述べている。

■最初に退職を告げる相手を吟味する
転職希望先から採用をもらった瞬間には、好条件の会社に移ることを隣の席の
同僚に自慢したくなるのが人間だ。しかし、これは順番が違う。
まずは自分の監督責任者や直属の上司に退職の意思を示し、彼らがほかの社員から
話を聞くなどというまぬけなことが起こらないよう、注意したい。
3きのこ記者φ ★:2008/01/19(土) 13:19:37 ID:???
(続き)
■引き留めに備える
ひょっとしたら、会社に残るなら待遇を改善すると、経営側から申し出があるかもしれない。
こうした可能性に鑑みるに、真実ではない退職理由を上層部に伝えるのは、非常にまずいことだと言える。

「慰留するかしないかは、企業によって異なる。社員が辞めると言えば辞めさせる方針を
 貫いているところもあるし、引き留めるためにとりあえず交渉を持ちかけるところもある。
 周りには給与アップを転職理由としているが、実はほかにも動機がある場合、
 後者のタイプの企業が昇給を打診してきたときに退路を断たれてしまう」(ボッセ氏)

■退職までには2週間の猶予を
妥当な退職通告期間(一般的には、1年間に取得できる休暇日数に相当する)が過ぎていないのに、
転職先からすぐにでも仕事を始めてほしいと請われるケースをよく見聞きするが、
これに応じるのは賢明ではないと専門家は言う。
実際、会社を去る人間が絶対にやってはならないのが、時間的余裕をほとんどあるいは
まったく持たずに退職することだ。

IT人材紹介会社AAIの共同設立者で、プリンシパルでもあるジャック・ハリントン氏は、
「ある社員に得意客を担当させ、大きな取引をまとめさせている最中に、突然明日にでも
 会社を辞めると言われたら、そのまま行けば簡単に取れるはずの契約を逃してしまう。
 退職の意思を前もって会社に伝えず、プロジェクトを傾けるような人間は、わたしなら雇いたくない。
 今後の商売も危うくなるからだ」と話している。

■引き継ぎ計画を詰める
正式に退社が決まったあかつきには、後任者と話し合い、それまで取り組んでいた仕事に
支障が出ないよう手配を済ませて、社内でのスムーズな引き継ぎを図る。
「こうした計画作りは、プロセスを考えるのに慣れている技術系社員にはお手の物だろう。
 完ぺきな“TO DOリスト”を作成し、表にするのだ。このとき大事なのは、プロジェクト指向を
 心がけることである」(ブラウン・ボークマン氏)

自分の仕事に興味を持っている社員を知っているなら、後任として名前を挙げるのもよい。
「仕事を引き継いでもらうのにふさわしい人物がすぐに思い浮かぶのは、技術畑ならではのことだ。
 自分と面識があり、自信を持って後任に推薦できる人材を示唆できれば、引き継ぎ候補探しや
 研修などの手間を厭う会社に迷惑をかけずに済む」(ブラウン・ボークマン氏)

■立つ鳥跡を濁さず
最終出社日は、勤務時間中に居眠りをしたり、すでに退社した気分になったり、
間もなく手を離れる仕事をないがしろにしたりしないよう、慎重に振る舞おう。
「あまり仲のよくなかった人々にも、退社の挨拶はするべきだ。イメージアップを図る
 最後のチャンスなのだから。この先、何が起こるか分からない。解決できる問題は、
 この機を逃さず解決しておこう」(ブラウン・ボークマン氏)

「立つ鳥跡を濁さず」と、ボッセ氏も退社時の心構えを簡潔に説いている。

(記事終)