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国際貢献の名のもと、海外から若者を3年間の期限で受け入れる外国人研修生制度。この制度で来日した
中国人研修生が、来日をあっせんした男女を殺傷した事件の背景についてお伝えしましたが、今回は、
同じあっせん者を通じて日本にやって来た別の研修生の日常を取材しました。
外国人研修生制度のさらなる闇に迫ります。
当時26歳の中国人研修生が来日のあっせんをした千葉県農業協会の理事と通訳の女性を殺傷した事件。
その後、理事ら2人が研修生から不正に金を得ていた疑いが浮上した。
重傷を負い、事件後、連絡を断っていた通訳の居場所を突き止めた。
事件で重傷を負った協会通訳の女性は「どんな研修生でも、直接、わたしにお金を持ってきていて、それ一度も
ありません。黙ってとる、泥棒みたいにお金取ろうとしたら、ばかじゃないの、わたしは」と不正はないと主張した。
しかし、FNNが入手した内部資料では、研修生は払う義務がない研修費・渡航費として100万円ほど徴収されて
いたことが記されている。
納付先は研修センターで、通訳らが私的に中国で運営していた施設だった。
千葉・八街市の農家でも2年前、千葉県農業協会から1人の中国人研修生を受け入れた。
事件後、多くの農家が口を閉ざす中、取材に応じてくれた岸さん(仮名)。
岸さんは「本当、猫の手じゃないけど、どんな手でも。募集しても(日本人が)来るようなものでもないですからね」
と話した。
岸さんの期待以上に働いてくれるという周さん(仮名)は、中国のチチハル市に妻と6歳の娘を残して来日した。
周さんは「金のために日本来る。働く。(ご家族の写真とかは?)今、ない。写真見たら、まだ中国、思い出す...」
と話した。
月6万5,000円の研修手当。
さらに協会が農家に指示した時給450円の残業代で、休みなく働く。
しかし制度上、残業は禁止されている。
働き手を求める農家と働きたい研修生。
苦しい現状の中で、制度の建前が崩れかけた現実。
岸さんは「この事業は、千葉県農業協会としてはもうからないから、いつやめてもいいぞと。研修生が受け入れ
られないと、うちらが一番困るわけですから。言われた通りに」と話した。
周さんは「(通訳の女性のことを信用してますか、今?)これは、言えない。すみません、これは言えない...」と話した。
来日前、借金をして研修センターに納めた費用の一部が、帰国後、通訳から返還される約束になっており、
今は何も言えないという。
研修生から不正に利益を得て、入国管理局から指導を受けた全国の団体、企業の数は2006年に過去最高となった。
続きます。ソースに動画があります。ソースは
http://www.fnn-news.com/headlines/CONN00124350.html