12日、産経新聞がIIJがドコモの回線を借り受け、携帯事業に参入するということを報じているが、
IIJ、ドコモ双方は、交渉の事実は認めたものの、詳細などは発表できる段階にないとコメントした。
編集部でIIJ、NTTドコモ双方の広報部に電話取材を行った。
IIJ広報は、交渉しているのは事実だが、詳細について発表できるものはなにもない。
正式な発表を待ってほしいとのコメントだ。
NTTドコモも、MVNOは(定義にもよるが)以前から行っていたビジネスだ。
IIJとの交渉の事実はあるが、発表できるものはなにもないとのことだ。
報道は、IIJがデータ通信に特化したサービスを展開するというものだ。
これが正しいとすれば、同社のソリューション事業の一部に組み入れることで、ソリューションの幅や
付加価値を高める効果が期待できる。
また、コンシューマ向けのプロバイダー事業にとっても、エンドユーザーに携帯電話(端末)と連携した
サービスメニューを用意することも可能になるが、現段階ではどのようなビジネスを予定しているかは不明だ。
ドコモ側は、日本通信とのMVNO条件について総務大臣から裁定がだされているため、
開放を余儀なくされたという側面もあるが、料金体系などの違いはあるものの、
産業用通信モジュール事業やグループ内での回線貸し出しのようなビジネスは行っていた。
また、ソフトバンクがディズニーと積極的なMVNO展開について発表しているように、通信事業のビジネスモデルの
変革に対する市場圧力は少なくない。
市場ニーズやビジネスという側面だけから考えてもMVNOは通信事業者の戦略のひとつということだ。
ちなみに、ソフトバンクモバイルは、自社端末のコンテンツプロバイダ(CP)に対して、ディズニー携帯へも同様なサービスを
シームレスに展開できるようにする計画があるようだ。
そのシステム部分や、ディズニーとのライセンス契約を仲介するビジネスだ。
MVNOは通信事業者にとって回線利用料だけのビジネスではない。
ソース
http://www.rbbtoday.com/news/20071212/47216.html