無料で利用できるOffice Live Workspaceは、ブラウザ上でOfficeを再現したもの、 というよりOfficeへの橋渡し役を担う存在。Office Live Workspaceはユーザーに無料で 提供され、その費用は広告でまかなわれる。Workspaceはユーザーの作業内容を デスクトップとOffice Liveのサーバ上に保管された両方のファイルと同期させる。 Outlookの連絡先やイベントもその対象だ。
Internet Explorer 6およびFirefox 2以降がインストールされたWindows XP SP2、 2003 ServerまたはVistaを搭載するPCで利用することができる(Mac OSを使用 している場合10.2以降が必要)。
Office Live Workspaceでは、Word、ExcelおよびPowerPointのOfficeファイル、PDF、 PNG、JPGファイルを表示できる。PC上のOffice XP、2003および2007のWord、Excel、 PowerPointと連携して動く。ブラウザからファイルを表示することは可能だが、編集する ことはできない。Web Notesでは、容量のさほど大きくないテキストファイルなら、作成、 編集のいずれもオンラインで実行することができる。
Office Live Workspaceでは、ファイルの作成よりもコラボレーションに重点が置かれて いる。他のユーザーに安全なURLを送信することで、Windows Live IDを使用してログイン することなくファイルを共有することが可能になる。アクセス権のある人なら誰でも コメントを書いたり表示することができる。
-続きです- [2/2] PCにWord、ExcelおよびPowerPointがインストールされていれば、ブラウザ上で ファイルを編集することができる。Office Live Workspaceは、Officeアプリケーション からTrack Changes機能を簡単に保存でき、直近の5つの変更を保存することも可能だ。 さらに、Share Viewスクリーンを使用して他のユーザーのPCを制御することもできる。
このサービスのもう1つのデスクトップコンポーネントが、「Office Live Add-In for Microsoft Office」だ。ダウンロードに時間はかからないが、使用するにはPCを再起動 する必要がある。このコンポーネントをインストールすると、Word、Excel、PowerPoint のOfficeボタンの下にSave to Office Liveオプションが表示され、ダイアログボックス から利用可能なワークスペースの容量が分かる仕組みだ。
数回すばやくクリックするだけでファイルをオンライン上に保存できるこれらのツールは、 Officeユーザーにとってなくてはならない存在になるだろう。Officeを使用している企業は、 Live Workspaceについて、仕事を社外に持ち出すことを容易にしてくれる優れた コラボレーションツールであることを実感するはずだ。
Office Live Workspaceは非常に洗練されたサービスといえる。しかし、ファイルを 保存するだけでなく、PC上でソフトウェアを起動することなくファイルを編集できる機能が 欲しいところだ。現状では、小さなテキストファイルですらブラウザ上で編集することが できないため、20Mバイトの報告書の署名欄のスペルを訂正するためだけにWordを起動 しなくてはならない。そのため筆者は今でもGoogle Docを使い続けている。
ちなみにOffice Live Workspaceは、無料でドメイン名とウェブデザインのための テンプレートを提供するOffice Live Small Businessとは別のサービスである。