Mac OS Xの最新版であるLeopardがリリースされてから1ヶ月が経過した。
いくつもの新機能が追加され、最新のFLOSSアプリケーションが同梱されたLeopardは
多くのデベロッパに歓迎されたようだが、少なからずJavaデベロッパにとっては落胆すべき点があった。
Java 6が同梱されていないのだ。
しかし、状況は驚くべきペースで変わってきている。
Landon Fuller氏がFreeBSD Java 6をLeopardへ移植する作業を続けており、
すでにある程度動作することが確認されているからだ。
同氏のサイトに開発の進捗情報が示されているほか、最新版をダウンロードしてビルドし
試用できるようになっている。
最新版は22日(米国時間)に公開されたDeveloper Preview Release 2 for Leopard and Tigerだ。
Sun Microsystemsからのサポートがほとんど得られない状況でFreeBSD Java Projectは
Javaの移植を続けてきた。
Mac OS XはユーザランドにFreeBSDの成果物を移植して採用することでFLOSSアプリケーションへの
対応を実現している。当然、FreeBSD JavaもOS Xに移植しやすいというわけだ。
現状ではLeopardのみならずTigerもサポートされている。
同氏の移植成果はFreeBSD Java Projectの成果物にマージされ、FreeBSD Java Projectの
成果物はOpenJDKへとマージが計画されている。
FreeBSD FoundationはJRLのソースコードでバイナリ配布の契約を結んでいるため、
FreeBSD JavaをベースにしているOS X Java 6もJRLのソースコードを使う必要がある。
つまり現状ではそのままの配布は難しいし、ビルドも手間がかかる。
将来的には移植成果物がOpenJDKへマージされ、OpenJDKのもとでソースコードや成果物が
提供されるべきだろう。そうなれば移植作業や配布作業は現在よりもはるかに簡単になるし、
OS X向けのJava配布としてもっとも適切なものになるだろう。
JRubyの主要開発者であるCharles Nutter氏は27日(米国時間)、自身のブログにおいて
OS XにおけるJava 6の移植作業にふれ、同Javaを使った場合のベンチマークを公開している。
同ベンチマークでは種々の最適化が施されているRuby 1.9と比較して開発中のJRubyが
遜色がないどころか、優れた性能を示していることを述べている。
LeopardはJava開発者にとっても魅力的なプラットフォームになりそうだ。
また開発中のJRubyが優れた性能を発揮する例としても興味深い。
ソース
http://journal.mycom.co.jp/news/2007/11/28/017/index.html