KDDIとクアルコムジャパンが出資するメデイアフロージャパン企画は,MediaFLOの実験局免許をこのほど取得し,
2007年11月27日より KDDIデザイニングスタジオ(東京都渋谷区神宮前)に実験局と無線設備を設置して
屋内での実証実験を開始すると発表した。
MediaFLOは,米QUALCOMMが開発した携帯端末向けマルチメディア放送技術のことである。
国内では現在,携帯端末向けマルチメディア放送の周波数としてVHF帯の利用を想定した議論が進んでいるが,
今回は端末側/送信側の開発スケジュールの関係からUHF帯(第55チャンネル)の6MHzを利用した実験を進める。
実験局の最大出力は,1.4mWである。
メディアフロージャパン企画では,2006年10月から5カ月間,
シールドルームにおける有線接続による干渉実験など基礎実験を行ってきた。
今回は,これまでの基礎実験の成果をもとに,屋内電波伝搬状況,実験用番組での画質・音質,
チャンネル切り替え機能,IPデータキャスティングに関するアプリケーション動作などの確認を行う。
さらには,来場者が直接操作することで,機能や品質,操作性の評価実験も行う。
2008年以降は,「ユビキタス特区」の制度の活用も含めて,屋外の実験も視野に入れている。
VHF帯による屋外実験は必要と考えており,端末/ 送信設備のVHF対応の開発動向も見ながら
作業を進めていく計画である。
記者からの質問で,全国展開に向けた設備投資額に関する質問があったが,
「会社設立当初はUHF帯の利用を念頭に700億〜800億円と試算していた。
実際にはVHF帯を利用することになったので,これで十分に足りるのか,さらに追加が必要なのか,は
今後つめていくことになる」とした。
なお今回の屋内実験の期間は2007年11月27日〜2009年3月末の予定。
実験用受信端末のメーカーとして,韓国LG Electronics,京セラ,韓国Samsung Electropnics,シャープが協力する。
実験用アプリケーション(IPデータキャスティング)の協力としてはRoundbox社,
実験用番組協力は,IMAGICA TV,NHKエンタープライズ,キッズステーション,スーパーネットワーク,
スター・チャンネル,スペースシャワーネットワーク,日経シー・エヌ・ビー・シー,
ニューズ・ブロードキャスティング・ジャパン,ブルームバーグ・エル・ピー,
よしもとクリエイティブ・エージェンシーの各社である。
ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071127/288064/ 依頼あり
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1194623640/690