CCM(カスタマ・コミュニケーション・マネジメント)ソフトを開発・販売する
グループワンソフトウエアは、CCMソフトの新版「DOC1 Series 5 Version 5.4」を
12月から本格的に出荷開始する。
CCMは、クレジット・カード会社や携帯電話会社が顧客宛に発送する明細に、
顧客の嗜好に合わせた広告を印刷するという考え方だ。
新版では、使い勝手を向上したほか、広告として印刷できる画像の制御機能を強化した。
CCMは、「ダイレクトメール(DM)に代わって、米国では急速に普及している考え方」
(グループワンソフトウエア ソリューション推進部ディレクターの山口幹シニアソリューションコンサルタント)
である。米国での実験結果では「DMの平均レスポンス率が2%なのに対し、
明細に印刷した広告では4.5%ある。効果が高いのは明らか」(同)という。
DOC1は、CCMを実現するために、広告付きの明細の印刷を支援する機能を持つ。
紙の明細だけでなく、オンライン上で顧客に提示する明細にも個別の広告を表示することができる。
一般的な印刷ソフトではなく、CCM専用ソフトが必要な理由について山口シニアソリューションコンサルタントは、
「明細は個人ごとや、月ごとによって開いているスペースの大きさが異なるため、
広告を挿入するには高度なデザイン技術が必要」と説明する。
また、顧客購買履歴やパーソナリティを考慮した広告を印刷するため
「数百万通印刷した場合は、数百万通りの印刷パターンが出てくる。
これらを間違えなく印刷するには、専用ソフトが欠かせない」(同)。
DOC1の主なターゲットは、「電話会社やカード会社、保険会社など大量のデータを印刷する会社および、
明細の印刷業務を代替している印刷会社」(山口シニアソリューションコンサルタント)。
DOC1の導入費用は、「規模によって異なるが2000万円程度が一般的」(同)だ。
山口シニアソリューションコンサルタントは、「ある調査では、DMは、封も開けられず、
ゴミ箱に捨てるまでに2秒程度しかないことが分かった。
これに対し明細票は、顧客が必ず封を開けるうえ、45秒程度目を通すことが分かった。
日本ではCCMは認知されていない分野かもしれないが、今後、普及を目指して拡販していく」としている。
ソース
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071122/287894/