◇東レ、名古屋事業所に研究開発拠点を新設
東レは19日、名古屋事業場(名古屋市)内で自動車向け研究開発拠点
「オートモーティブセンター」の建設に着手した。トヨタ自動車など
自動車関連産業向けに、炭素繊維をはじめとした先端材料を使った
自動車部品などの開発・生産体制を整える。中部は自動車産業だけでなく、
航空機産業も米ボーイング向けに活況で、素材の技術革新を促す
化学メーカーなどの集積が一段と進みそうだ。
同日記者会見した東レの榊原定征社長は中部は自動車・航空機が
集積していることから「トヨタや三菱重工業などのパートナーとも、
近く先端素材の共同開発を進めていきたい」との方針を示した。
現在、名古屋事業場の研究開発員は約70人だが、愛媛工場(愛媛県松前町)や
滋賀事業場(大津市)などから名古屋に移すほか、新規採用も積極的に進め、
250人体制まで拡充する。「生産部門も現在の人員では対応できないため、
人員を拡大していく」(榊原社長)という。
ソース(日経新聞)
http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20071119c3d1901f19.html ▽東レ
http://www.toray.co.jp/index.html 自動車メーカーへ最先端素材で攻勢…国内外の素材メーカー 東海地区へ拠点拡充相次ぐ
トヨタ自動車グループをはじめとする好調な自動車関連企業への売り込みを目指し、
最先端の環境・安全技術を武器に、素材メーカーや外資系企業が攻勢を強めている。
自動車メーカーなどとの共同開発を加速するため、東海地方での営業・開発拠点を
拡充する動きも相次いでいる。
地球温暖化など環境問題が深刻化する中、自動車メーカーにとっては、
環境にやさしい素材の利用拡大や、軽量化による燃費向上などが急務となっており、
各社が新たな商機を見いだしている。
米化学大手デュポンの日本法人は20日、設立3年目の営業拠点「オートモーティブセンター」
(名古屋市東区)を報道関係者に公開した。
センターは、塗料、繊維など14部署の担当者が常駐し、顧客の要求に応じた商品を開発している。
2年間で延べ900社が訪れ、現在は約100件の共同開発を行っている。
名古屋市内や三河地方をはじめ、大阪府からも訪問企業があるという。
デュポンは、トウモロコシを原料にしたシート素材やバイオ燃料などの販売をてこに、
日本国内での自動車事業のグループ売上高を、2011年には現在の2倍の1000億円に
拡大する目標を掲げている。
トウモロコシのシート素材は、すでに国内メーカーの採用が決まった。
バイオ燃料は、現状は高コストで、燃費も悪いが、実用化に向けて石油企業などとの
共同開発を視野に入れている。
デュポン日本法人の天羽(あもう)稔社長は「センターは、顧客から非常に大きな評価を受けている。
今後、もっと(自動車メーカーの)お手伝いがしたい」と話している。
東レも来年6月、自動車向けの先端素材を開発する「オートモーティブセンター」を、
名古屋事業場(名古屋市港区)に開設する。自動車事業の売上高は、06年度の1240億円から、
15年度に3500億円に拡大するのを目標にしている。開発担当者も、現在の70人から250人に増員する。
事業の中核は、軽くて丈夫な炭素繊維だ。
米ボーイング社の次期主力旅客機の主翼などに本格採用され、燃費向上に大きな役割を果たしているが、
自動車向けでは、現在は1台2000万円以上する海外の超高級車にしか採用されていない。
今後は「トヨタ・クラウンや日産・フーガといった車にも使ってもらえるようにしたい」
(榊原定征社長)とし、コスト削減を図り、15年度に500億円の売上高を目指す。
三菱化学も今年1月、四日市事業所(三重県四日市市)に「カスタマーラボ」を開設した。
顧客との共同開発でバンパーなどに使われる樹脂を軽量化して燃費向上につなげるとともに、
衝突時に歩行者のけがを軽減させる技術を磨いている。
三菱化学は「東海地方は自動車産業が活発なことが、四日市市にカスタマーラボを設立した理由だ。
大勢の顧客が訪れ、コミュニケーションを取るのに役立っている」と話している。
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1195654730/l50