http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20071114i114.htm 不二家が14日発表した2007年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比40・3%減の
225億円、本業のもうけを示す営業利益は赤字幅が60億円拡大して71億円の赤字となった。
今年1月に発覚した、洋菓子に消費期限切れの原材料を使用していた問題で、
顧客や小売店が離れた影響が大きかった。
税引き後利益は、東京・銀座の共同所有ビルの売却で84億円の特別利益を計上し、
14億円の黒字を確保したが、「食の安全」を軽視したツケの大きさを決算の数字は
浮き彫りにしている。
1月の不祥事後、ケーキなどを販売する不二家の洋菓子店は全国で171店(直営14店、
フランチャイズ157店)が閉店に追い込まれ、現在は626店(直営82店、フランチャイズ
544店)に縮小している。この結果、「洋菓子事業」と不二家レストランなど「外食事業」を
合計した「小売り事業」の売上高は100億円と、前年同期比で37・5%も減った。
キャンデー「ミルキー」などの菓子も、スーパーなどの店頭から一時撤去された。4月に
販売再開されたものの、商品数などが元に戻るのが遅れ、「菓子事業」と飲料などの
「食品事業」を合計した「卸売り事業」の売上高も43・2%減の119億4900万円と
大きく落ち込んだ。
洋菓子店に対する支援金(約5億円)や原材料費のコスト負担(約5億円)なども
収益を圧迫した。
不二家は、通期連結決算の予想も下方修正した。売上高は据え置いたが、営業利益は
5月の当初見通しより赤字幅が20億円拡大して105億円の赤字に、税引き後利益も
6億円の黒字から10億円の赤字になるとしている。
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20071114AT2D1400D14112007.html 不二家は14日、2008年3月期の連結最終損益が従来予想の6億円の黒字から一転、
10億円の赤字(前期は80億円の赤字)になりそうだと発表した。店舗閉鎖の影響が
予想以上に大きいほか、原料高や洋菓子事業のフランチャイズ店への
営業再生支援金の支払いが負担になる。
売上高は従来予想通り9%減の580億円。営業損益は105億円の赤字(前期は66億円の
赤字)と従来予想から20億円悪化する。9月末の洋生菓子の店舗数は前年同期より
約2割減と回復が遅れている。油脂などの原料高も逆風だ。桜井康文社長は
「状況は厳しい。中期経営計画で掲げた10年3月期での営業黒字化を
目指していきたい」と話した。
同日発表した07年9月中間連結決算は売上高が40%減の225億円、不動産や株式売却益を
計上し最終損益は14億円の黒字(同11億円の赤字)だった。