愛知県東海市は7日、市が運営する市民病院(14科、199床)と企業出資の
東海産業医療団中央病院(12科、305床)が、08年4月をめどに統合する
と発表した。医師が不足し単独での運営が難しくなったためで、双方とも地域の
医療体制を維持するには統合が不可欠と判断した。公立と民間病院の統合は
極めて異例。
両病院は派遣を受けていた大学の医師引き上げや勤務医の開業で常勤医が減り、
一部診療科の休診や入院受け付けの中止を余儀なくされている。経営も赤字体質
となり存続が危ぶまれる事態となったため、東海市と医療団が7月、県・市医師会や
医師を派遣する名古屋大などと病院連携等協議会を設置し、対応を協議してきた。
統合案によると、経営は市に一本化し、内科と外科の常勤医を市民病院に集約、
2次救急医療の体制確保・充実を図る。中央病院は市民病院の分院または
第2市民病院と位置づけ、予防・健診機能と回復期・慢性期機能を担うとしている。
ベッド数は市民病院は現状のまま、中央病院は154床に半減させる。
市民病院は06年度決算で約2億9000万円の赤字を出し、中央病院も
05年度から赤字が続いている。市によると、統合後は08年度は
約2億6000万円の赤字が見込まれるが、09年度には病床利用率を96%
(現在約70%)に高めることで、医業収支を2800万円の黒字に転換できる
としている。
統合について病院連携等協議会参与の大島伸一・国立長寿医療センター総長は
「地域医療が全国で崩壊する中、東海市は手遅れになる前に官と民、学を交えて
協議を始め、いい結論を出した。新たな(病院経営の)モデルになってくれる
ことを期待したい」と話している。
ソースは
http://mainichi.jp/select/science/news/20071108k0000m040152000c.html 依頼を受けてたてました。