トヨタファイナンスがJR東日本とのカード事業提携を決めたのは、急成長している
電子マネー市場でサービスを充実させ、会員拡大を加速させる狙いがある。さらに、
JR東日本のICカード乗車券と連動した自動車ローンも開始し、低迷する国内新車
市場の活性化にもつなげたい考えだ。
名古屋市内で記者会見したトヨタファイナンスの後藤清文・カード本部副本部長は
「鉄道を基盤とするJR東日本、自動車を基盤とするトヨタファイナンスが提携し、
キャッシュレス社会の実現を、スピードを上げて進めたい」と話した。
トヨタファイナンスが展開する後払い式電子マネー「クイックペイ」は、名古屋市内の
飲食・物販店を中心に6万5000台の利用端末を設置している。しかし、名古屋地域以外
では利用可能な店舗は少なく、JR東日本の前払い式電子マネー「スイカ」が利用できる
首都圏の2万2500店は大きな魅力だ。
トヨタファイナンスのクイックペイ会員は、名古屋地域を中心に223万人。これに対し、
JR東日本の「スイカ」利用者は2223万人にのぼり、トヨタファイナンスは取り込みに
期待を寄せている。
今回の提携は、トヨタ車の販売に貢献する狙いもある。提携カードでスイカに入金
すれば、金額に応じてポイントがたまり、トヨタ系販売店で新車購入時や
自動車ローンの支払いに充当できるサービスを来年3月から開始する。
スイカは、電子マネー機能に加え、自動改札機にカードや携帯電話をかざすだけで
切符代わりになる「ICカード乗車券」の機能がある。ICカード乗車券の利用は、
現在はJR東日本、西日本の路線にとどまるが、来年3月からはJR東海の路線でも
可能となる。そのため、東海地方のJR利用者も、スイカを使えばトヨタファイナンスの
ポイントサービスを受けられる。後藤副本部長は「日常生活で使うお金を、車の支払い
に役立ててほしい」と話し、鉄道と自動車の相乗効果を発揮する考えだ。
ソースは
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_k/ckei071107_1.htm 依頼を受けてたてました。