中国人民銀行(中央銀行)は24日、同日の人民元取引の基準値を
1ドル=7.4938元にすると発表した。
元取引はドルに対し1日の変動幅が基準値の上下0.5%と定められている。
7.5元突破は2005年7月の元切り上げ後初めてとなる。
24日の上海外国為替市場の人民元相場の終値は7.4926元をつけ最高値を更新した。
先日閉幕した第17回共産党大会に伴う会見で周小川・人民銀行総裁は
「人民元は上昇方向になる」と話した経緯があり、中国共産党大会が終わったことが
元高誘導の背景とみられる。
9月初めは「年末までに1ドル=7.5元にいくか」といった観測が経済紙をにぎわしていた。
22日のワシントンでの世界銀行・国際通貨基金(IMF)合同年次総会では
人民元が実勢よりも割安なことが名指しで批判され、こうした外圧にも柔軟性を示す狙いがあった。
ただ、中国では人民元の上昇は農村経済、都市部の失業率に深刻な影響を与えるとして
慎重に管理されてきた。
どの程度の人民元上昇スピードに農村経済や中小企業が耐えられるのかは、
いまだ意見の分かれるところで、民間エコノミストの仲大軍・北京大軍経済観測センター主任は
「人民元上昇を加速させるなら、社会保障システムを整備し失業対策を練らねばならない」と話している。
ソース
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/071024/fnc0710242108008-n1.htm