近畿中国四国農業研究センター(広島県福山市)は3日、
たんぱく質含有量が少ない温暖地向けの酒造好適米「みずほのか」の品種登録を
農水省に申請したと発表した。
雑味がなくすっきりした日本酒ができるほか、醸造時に原料の利用効率が
優れているのが特徴。
早ければ半年以内に認可を受け、来春には同品種を使った日本酒を販売する予定だ。
「みずほのか」は、「エルジーシー1」と「兵庫北錦」を交配させた。
京都市の酒造会社「黄桜」と共同で開発し、体内で消化吸収されやすいたんぱく質
グルテリンの含有量が一般品種の半分以下、アミノ酸度も低い。
もろみを搾り終えた後の酒かすの割合も低く、効率的に良質な日本酒が醸造できる。
同じ低グルテリン米の酒造好適米には北陸地域向けに「春陽」があるが、
「みずほのか」は西日本の温暖地でも栽培ができる。
出穂期は「日本晴」とほぼ同時期の8月13日前後。
現在、滋賀県新旭町で3ヘクタール栽培しており、10アール収量は596キロと
多収性に優れている。大粒で心白の発現率も高く、酒造適性の検証も進む。
米品質研究近中四サブチームの飯田修一サブチーム長は
「西日本の温暖地でも広く栽培でき、香りも食味も良い酒米なので広く普及していきたい」
と期待する。
ソース
http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/modules/bulletin8/article.php?storyid=3233