内灘町の元建築業吉野勇さん(66)=写真=が開発した避難所生活用の
間仕切りが特許を取得し、十一月に東京で開かれる特許庁主催の
「パテントソリューションフェア2007」への出展が決まった。
能登半島地震の際にボランティアで被災地へ持ち込み、実際に避難所で使用して
実用性に手応えを得た吉野さんは、「被災地以外の用途も探り、活用の場を広げていきたい」
と意欲をみせている。
吉野さんが考案した間仕切りは工具を使わずに何回でも組み立て、解体が可能で、
避難所の集団生活でプライバシーを保つことができる。
壁面や床に保温材を使用しており、従来の段ボールの仕切りに比べ保温、風防効果に
優れていることが特徴となっている。
二〇〇五(平成十七)年に特許を出願し、〇六年に「簡易間仕切り構造」として登録された。
能登の震災時には自ら間仕切りを持って避難所となった輪島市門前西小に駆け付け、
ボランティアで設営などにあたり、被災者から「人目を気にせず、落ち着いて生活できる」
などと喜ばれたという。
約二カ月にわたり被災地に通い続けた吉野さんは、現場で避難所生活の実態を目の当たりにし、
被災者の肉声にも触れて製品の性能や現場での有用性に自信を深めた。
より多くの人に製品を知ってもらい、新たな用途を探る機会にもしたいと、フェアへの出展を決めた。
特許を取得した技術や製品を紹介する「パテントソリューションフェア2007」は
十一月二十八日から三十日まで、東京国際展示場で、全国の情報通信、建築、食品など
さまざまな分野の特許技術を集めて開かれる。
ソース
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20071004103.htm 画像
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