地震減産計13万台…トヨタ輸出20カ月ぶり前年比減
自動車8社7月実績
自動車8社が28日発表した7月の生産・販売・輸出実績によると、7月16日に発生した新潟県中越沖地震による影響で、国内生産の減産台数が8社合計で13万400台に達した。
これにより7社で国内生産が減少。トヨタで約1万台の出荷遅れが生じるなど低迷する国内販売に追い打ちをかけた。
地震により、各社とも2〜5日間にわたり工場の操業を停止。減産台数はトヨタの6万台など6社が1万台以上となった。
このため輸出が好調な三菱自動車を除く7社の国内生産が前年同月に比べて減少した。日産自動車、スズキは20%を超える大幅な落ち込みとなった。
減産により出荷遅れが生じたことで、各社の国内販売にも影響。トヨタが約1万台、三菱自が2100台の販売減となった。
低迷する国内販売に一層の打撃となったが、新型車投入効果によりトヨタ、マツダなどは地震の影響がなければ国内販売が増加していたことは確実。
遅れた分が8月に上積みされる見通しのため、今月は反転が見込まれそうだ。
輸出については、トヨタが20カ月ぶりに前年同月実績を下回るなど4社が減少。ただ、地震の影響は少なく、スズキが欧州向けの小型車生産が遅れた程度。
トヨタは北米での生産シフトが進んだことが輸出減につながった。
各社とも地震による減産分は今後、休日出勤などで年内、遅くとも年度内には取り戻すとしている。
地震で国内生産が減少する一方、各社とも海外生産を大幅に増やした。国内、海外を合わせた世界生産では4社が前年同月を上回った。
このうちトヨタ、ホンダ、スズキの3社は7月として過去最高の世界生産を記録するなど好調を維持しており、地震の影響は世界的にみれば軽微だった。
記事・および数表
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200708290008a.nwc