株式会社フィックスターズは、PS3に搭載されたCellの演算能力を使用する、PC用の
音響測定ソフト「RT-IR01」を8月20日より発売する。ダウンロードのみで販売され、
価格は207,900円。なお、先着100ライセンスまでは半額の103,950円となる。
対応OSはWindows XP/Vista。
室内の音響伝達特性(インパルス応答)を、最大8chでリアルタイム測定できるソフト。
FFT(高速フーリエ変換)など負荷の高い処理を、PS3のCellで行なうことにより、
リアルタイムでの測定を可能にした。カーオーディオメーカーやスタジオ、映画館など
での利用を想定するほか、個人のオーディオルームにおける音場チューニング用途の
販売も見込む。
FFTアナライザを用いた一般的な周波数振幅特性では、時間情報までは測定できず、
反射音やチャンネルごとの到達時間差までは観測できなかったが、今回のソフトでは
時間情報も含めて測定できるため、直接音に加え反射音の波形も一つのグラフで観測可能。
サンプリングレート96kHz(4ch)の場合、最大で1.3秒のインパルス応答が測定できる。
サンプリングレートは2chの場合で最大192kHz、8chでは同48kHzまで測定可能。
測定結果は波形でリアルタイム表示され、周波数の加算平均によりノイズ成分を除去した
グラフ表示も可能。加算平均した結果は静止画として保存できる。
ハードウェアのFFTアナライザを用いる場合は高価な専用機が必要となり、従来の
ソフトウェア製品では演算量の増大によりリアルタイム処理が困難となる問題が
あったが、Cellの演算能力を用いることで8chまでリアルタイム測定を可能にし、
複数のマイクでの測定が同時に行なえる。さらに、グラフ表示などはPCのCPUで
平行して行なうため、作業時間の大幅な短縮を実現。グラフの拡大/縮小などの操作も
マウスで行なえる。同社は「FFTアナライザを用いた周波数振幅特性や、遅延時間、
残響時間の測定、音響伝達特性を8chまでリアルタイム測定が可能な市販汎用
ソフトウェアパッケージは業界初」としている。
測定に必要なハードウェア構成は、PCとPS3のほか、測定用信号を入出力するための
オーディオインターフェイス、スピーカー、スピーカー用アンプ、マイク、マイク用
アンプ。PS3はPCとEthernet(クロスケーブル)で接続して外付けDSPボックスとして
動作するため、電源を入れる以外は全てPCで制御する。
今回、オーディオ分野を選んだ理由としてCell商品企画部シニアマネージャの松田潤一氏は
「前職でオーディオチューニングに携わり、困っている人がたくさんいることを知っていた」
と説明。「早めに出せばシェアを取ることができ、オーディオファンをつかめば売上げを
伸ばせるのでは」と述べた。
所々省略しました。ソース・全文は
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070820/fixstars.htm フィックスターズのホームページ
http://www.fixstars.com/ 製品情報
http://cell.fixstars.com/products/rt_ir01.html 依頼を受けてたてました。