JRAは19日、美浦、栗東トレセンおよび、札幌、函館、小倉競馬場に滞在中の
調教師を対象に「馬インフルエンザの状況確認について(協力依頼)」の説明会を
実施。午後には東京・港区の六本木事務所で記者説明会を行った。
19日に特別登録した馬を含めた今週出走予定の全馬に対し、20日と21日に
簡易検査キットで検査を行う。その調査結果を参考に、出馬投票が行われる23日までに
開催の有無を決定する方針。ただ未確定要素が多く開催にこぎつけられるかは微妙な
情勢だ。
馬インフルエンザの拡大で18、19日の全3場(札幌、新潟、小倉)の開催を
36年ぶりに中止したJRAは19日、東京・港区の六本木事務所で記者説明会を
行い、今週出走予定馬の全頭検査を実施し、開催したい旨を発表した。
2週連続中止を避けたいJRAは19日に重賞、特別競走に登録した延べ640頭に
加え、調教師に今週の一般競走への出走予定馬の聞き取り調査を行う。そのすべての
馬を20、21の両日中に簡易キットによる疫学検査を美浦、栗東トレセン、札幌、
函館、小倉競馬場の5カ所で実施予定。そのための簡易キットは「必要量は確保した」
(横田貞夫馬事部獣医課長)と検査態勢は整えた。その結果はまとまり次第、発表する
方向だが、期日は未定。JRA広報では「出馬投票前には開催の有無を決定したい」と
しており、23日には開催の有無を決めたい意向だ。
その一方で、この検査は開催決定の最終判断材料でないことも明らかにした。同課長は
「あくまでも1つの要素で、開催決定や出馬投票に直接関係するものではない。
簡易キットだけではなく、他の検査も総合的に判断する」と語った。仮に検査で
“陽性”と出た場合でも出馬投票は可能で、調教師会側から強い要望が出ていた
出馬投票後の検査についても「やるかやらないか何も決定しない」(JRA広報)。
20、21日の検査で陰性の馬が、出馬投票後の検査で急に陽性となった場合、
感染拡大をどう防ぐか、20、21日の未検査馬が急きょ出走を希望した場合、
JRA側が対応するかも「決定していない」(同)とするなど、あまりにも
未確定事項が多く現場の混乱は免れない。
その上、インフルエンザの猛威はさらに増している。18日集計分で発熱馬96頭、
うち陽性馬38頭(17日分は同75頭、同37頭)と前日よりアップ。14日からの
発熱馬の合計281頭、陽性馬は129頭と感染は拡大する一方。横田課長は
「昨年の8月全体で発熱馬が55頭だったことを考えると、発熱馬の頭数は多い」と
沈静化どころか、さらに拡大が広がっているとの認識を示した。特に栗東では
1348頭中、約8・7%にあたる計117頭が熱発する異常な状況。
終息の明かりすら見えない今回の騒動。感染源はいまだ特定できず、陽性馬が健常馬と
一緒に調教を行っている現状では感染拡大は防ぎようはない。今週の競馬開催にJRAは
前向きだが、感染拡大が続く現在の状況では開催強行は無謀といわざるを得ない。
ソースは
http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=horse&a=20070820-00000050-spn-spo 依頼を受けてたてました。