昨年五月に債務整理のため事業を停止、十二月に再開した県内最古の酒蔵「加賀の井酒造」(糸魚川市大町二)の
支援企業「ジャパン・フード&リカー・アライアンス」(JFLA、香川県小豆島町)は十七日付で、
同社一〇〇%出資子会社への加賀の井酒造の事業譲渡手続きを完了したと発表した。
新会社「加賀の井酒造」(浅野孝弘社長、資本金一千万円)の本店所在地は従来通り糸魚川市大町二で、七月一日から営業を開始した。
JFLAはグループ傘下に食品関連企業十七社を持ち、食品や酒類の製造、研究開発、販売などを手がける。
同社によると慶安三(一六五〇)年に創業した加賀の井酒造は加賀藩前田家の参勤交代の本陣だったことや
前田家から商号を拝命したことなどから、新会社は長い歴史に培われた酒造りを引き継ぎ、
地域に根差した清酒ブランドの販売拡大をめざす。今年一月十五日の事業譲渡契約の締結を経て七月一日に手続きを行い、
十七日には事業用不動産の所有権移転登記手続きを申請した。
これにより加賀の井酒造はJFLAのメンバー企業として清酒製造販売事業を受け継ぎ、今後も
「加賀の井」と「くろうざえもん(大吟醸)」の銘柄を販売する。
今年六月期の売上高は千五百七十万円で、グループ企業との連携により売上高アップを図る
。従業員はパートを含め三人。小林幹男前社長は経営責任を取って経営から退くが、蔵元として酒造りに携わる。
■ソース
http://www.j-times.jp/news.php?seq=1033