県内のヒラメの漁獲量が大幅に減少している事態に歯止めをかけるため、
県庄内総合支庁水産課は、漁業者と遊漁者に対し、放流した稚魚を釣ることなどを
禁止した資源回復計画案をまとめた。2007年度から5年間で、過去10年間の
平均60トン台から80トン台まで漁獲量を回復させるとの目標を設定した。
県民の意見を踏まえ、8月中には計画を策定する予定だが、県は早急な対応が
必要だとして、今月下旬からヒラメ保護に本格的に乗り出す方針だ。
県内のヒラメの漁獲量は、1986(昭和61)年以前は100トン前後で推移していた
が、98年以降、4割減の60トン前後で推移している。
これを食い止めようと、県や県漁業協同組合などは91年から毎年、遊佐、
酒田、鶴岡、温海の4地区で、年間計10万-23万匹ほどの稚魚を放流する
種苗放流事業に取り組んでいる。
このうち、県漁協は94年から、小型のヒラメが逃げるよう刺し網漁業で使う
網目の大きさを3寸8分(約12センチ)以上に規制することや、30センチ以下の
ヒラメの水揚げを禁止することなどを盛り込んだ資源管理計画を策定し、
実行している。
しかし、これらの措置だけでは十分な成果が得られていない。県は、ヒラメを
保護しながら、5年間かけて漁獲量を着実に増やすため、初めて計画を策定
することにした。
計画案は、放流した稚魚の保護に主眼を置いた。7月中旬-下旬に4カ所で放流
してから1カ月間、放流地点から南北それぞれ500メートル、沖に700メートルの
範囲で、漁業者の操業と遊漁者の釣りを禁止する。場所は、遊佐地区が西浜の
南側、酒田地区は十里塚海岸の北側、鶴岡地区は湯野浜の南側、温海地区は
対象となる海岸線が1キロに満たないため米子漁港防波堤の北側の浜一帯。
各保護区域の海岸の両端には看板を設置する。
また、漁業者に自主規制を引き続き実施してもらうほか、体長30センチ以下の
ヒラメを釣った際は放流するよう、遊漁者にパトロールなどを通じて呼び掛ける。
同課は「海岸で釣りをしている人の中には、放流直後の稚魚を釣る人も見受けられる。
8月中に計画を策定する予定だが、早急な対応が求められている事態だけに、県民から
計画案に対する意見を受け付けた後の今月下旬から、まず稚魚の保護活動に
最優先で取り組む」としている。
計画案は県のホームページで公開している。
問い合わせは県庄内総合支庁水産課(TELはソース参照)。
ソースは
http://yamagata-np.jp/newhp/kiji_2/200707/15/news20070715_0197.php 山形県庄内総合支庁
http://www.pref.yamagata.jp/ou/sogoshicho/shonai/ “山形県ヒラメ資源回復計画(案)についての意見募集”
http://www.pref.yamagata.jp/ou/sogoshicho/shonai/337049/publicdocument200706265306211344.html ↑PDFファイル形式で、計画案がいくつか載っています。
依頼を受けてたてました。