専門工事業の角藤(長野市、大久保公雄社長)は土木基礎部門を強化する。大型の
鋼矢板を地中に埋め込む圧入機を7月に導入。玉石などを含む固い地盤向けの特殊
工事を手がけられるようにする。地盤を砂に置き換えて板を圧入しやすくする従来工法の
手間を省き、コストも2割削減。公共事業が縮減するなか、工法のバリエーションを
増やしてシェア拡大につなげる。
堤防や橋脚の補強といった特殊基礎工事には、土砂が崩れないように地中に鋼矢板
などを打ち込んで、仮設の壁をつくる「山留め」が必要になる。ただ玉石が混じった砂れき
層や岩盤など固い地盤には板を打ち込めなかった。
このためいったん地盤を掘削し、砂に置き換える作業が必要で、コストが上がり、
工期が延びる原因になっていた。
新型機は固い地盤に対応した機種で、建機メーカーの技研製作所から約1億8000万円
で購入した。圧入機の先端部にパイルオーガと呼ばれる部品を装着し、固い地盤を掘削
しながら板を圧入できる。
http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20070626c3b2604u26.html