東北大学や東北経済産業局などが参加する微細な電子機械技術の研究組織、
MEMSパークコンソーシアム(代表・江刺正喜東北大教授)は、山形県などと共同で
農作物の盗難を防止するシステムの実証実験を始めた。無線センサーと無線通信
技術を組み合わせ、通常の有線方式の約半分のコストでシステム導入が可能に
なるという。2008年春の導入をめざす。
実験は山形県河北町のさくらんぼ農園で、ビニールハウス内のさくらんぼの樹木の
周辺に複数の無線センサーを設置。センサーは侵入者を感知すると無線中継器を
通して農協などに設けた監視・通報装置に通知する。
通知を受けた農協が電子メールで農家や警備会社に侵入者の発生を伝えると、
農家や警備員は現場へ駆け付けることができる。農園から農協の間に多数の無線
中継器を置くことで、最大約10キロメートルの通信も可能になる。
センサーは微小な機械・電子部品を集積させたMEMS(微小電子機械システム)
技術を活用。小型の無線センサー開発が可能になり、センサーも取り付けやすくした。
http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20070626c3b2604d26.html