建設機械アタッチメント製作の北海道マイヒックス(室蘭市)は、
森林伐採や災害時に倒木などを運び込む移動式集材機「スーパーロングリーチマン」を開発、
製作に取り掛かっている。
アームの傾斜により、山や谷で約20メートル先まで作業が可能、運搬重量も15トンで、
いずれも国内トップの能力を誇る。車両以外の機械すべてを室蘭工場で製作する。
森林伐採の倒木は、山林斜面に木の間を縫って倒れており、木を集める集材作業は、
クレーンからのワイヤを垂らして倒木に巻きつけて引き上げる。
ワイヤの巻きつけは人的作業だが、集材作業は湿気の少ない冬季に行われるため、危険が伴う。
さらに人件費などの経費もかさむ。
これに対し、集材作業用のクレーン機械は以前からあるが、アーム収縮が油圧式シリンダーのため
材木引き上げに関しては非力だった。そこで、同社はアームを3段収縮式とし、
収縮はギア式を採用しているため、収縮速度が速く、引き込み力も強力になる。
アームには室蘭の鉄鋼メーカー製の特殊鋼が使用され、16、12面体構造、軽量で剛性もある。
アーム先端部でシリンダーロットをアタッチメントに内蔵しており、操作性を向上させている。
アームの収納時は長さ8メートルでコンパクト。
アームは20メートルまで伸びるため、山・谷ともに従来の集材機よりも作業性が高くなり、
伐倒、枝払い、玉切り、集積までを1台でこなせ、大幅な生産コストの削減を実現できる。
既に道内の林業関係業者から引き合いがあり、室蘭工場で製作。
1号機の完成は10月を見込み、デモンストレーションなどが行われる。
動力部はメーカー製で、それ以外はすべて室蘭で造るため「ものづくりのマチ・室蘭」らしい製品になる。
同社の蛯子日出男工場長は
「製品そのものをつくることで社員全員が意欲をみなぎらせている。
室蘭を代表する製品になることを願っている」と話している。
ソース
http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2007/06/26/20070626m_01.html 画像
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