トヨタ自動車の新任常務役員10人が25日、名古屋市内で記者会見した。
世界各地での販売拡大に支えられた好業績にうかれず、
人材育成などの課題に、地道に取り組む決意を示す常務役員が目立った。
自動車生産・販売世界一が秒読み段階となっている自社の課題については、
技術統括部を担当する宮林克行氏(52)が
「謙虚に、慢心しないで、自分の身の丈を、トヨタマン一人ひとりが冷静に見つめ続けること」
と述べるなど、おごりや油断を戒める言葉が多かった。
北米事業を統括する北米トヨタ担当となる早川茂氏(53)は
「トヨタの現実の姿、実際に考えていることを伝える努力がますます重要になる」と、
注目度の高まりに対応した説明や情報開示の重要性を強調した。
生産調査部を担当する三浦憲二氏(52)は
「どのようにして、トヨタの物の見方、考え方を持った人をつないでいくか、伝承しながら
広げていくことができるかが課題」と、トヨタ生産方式を支える人材育成に力を注ぐ考えだ。
サービス部門を担当する増本克忠氏(54)は
「社内でいかに車の好きな人を作っていくか」と、クルマ作りへの情熱をかきたてる雰囲気
作りに力を入れる必要性を指摘した。
レクサスセンターを担当する伊勢清貴氏(52)は
「最終的には、メルセデス・ベンツ、BMWにブランド力、販売力で勝つ。積極果敢にやっていきたい」
と語った。
トヨタの常務役員は、22日に就任した新任の11人を含め計47人の体制。
この日の会見では、ディディエ・ルロワ常務役員(トヨタモーターヨーロッパ)が欠席した。
ソース
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_k/ckei070626_2.htm