地域で出る生ゴミを肥料とし、育てた野菜や果物を地元で食材として消費する試みが
道内でも広がりつつある。札幌市内の温泉街、定山渓地域では約20のホテル・旅館が
参加。収穫物を料理の食材に使ったり、イベントでの直売を計画する。三笠市も生ゴミの
分別回収を始め、同様の“地域循環型農業”を目指す。自治体や民間施設側は生ゴミの
処理コスト抑制とともに、環境への配慮によるPR効果も狙う。
定山渓地域では約20のホテル・旅館や定山渓病院から1日1.6トンの生ゴミを集め、
民間施設で肥料にする。生ゴミの分別徹底により、ホテルや病院のゴミ処理費用は
「1―2割削減できる」という。札幌市や定山渓観光協会(同市)はさらにコストを減らせる
よう、市南部に肥料を作るための施設の建設を検討している。
今年度は小松菜やチンゲンサイのほか、サクランボやイチゴなど八種類の果物を
育てる。今秋に収穫し、環境を重視した「エコ野菜・果樹」としてホテルの食材に使ったり、
地元イベントで直売したりする。
http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20070521c3c2100y21.html