北海道漁業協同組合連合会(札幌市)や道立工業試験場(同市)は、サケの品質等級の
自動判別装置を開発した。直径2ミリの細い針を刺し、針先から発する光でサケの価格を
左右する身の色を判定する。従来は熟練者が外観や漁獲時期などから推定。判別ミスが
避けられなかった。科学的な判別法の確立で、道産サケのブランド向上と価格維持を狙う。
光は分光器で分析。針を刺してから約2秒で、色を「19」から「34」の16種類に分類する。
これを元に身の色をサケの品質の基準となる「レッド」「ピンク」「ホワイト」の三段階に等級付けする。
開発には北海道大学、計測機器設計の早坂理工(同市)なども参加。2007年度は道漁連
グループの水産加工会社、ぎょれん総合食品(小樽市)で実証実験する。精度や計測
スピード、使い勝手を改善し、08年度にも実用化する。
北海道のサケ漁獲量は17万7300トン(2006年)で、3―5割が輸出向け。道内の水産加工
会社で頭と内臓を取り除き、主に中国で二次加工されて欧州などに再輸出される。
http://www.nikkei.co.jp/news/retto/20070508c3c0800p08.html