宮城県内のすし店でつくる県寿司商生活衛生同業組合(事務局・仙台市)が、すしのネタごとに
カロリーやコレステロールなどの数値を一覧表にしたリーフレットを加盟店に配布した。
食と健康のかかわりに関心が高まる中、一人一人の客に合った食材を薦め、消費拡大を狙う。
「宮城方式」として全国に広まるなど、粋な発想は好評だ。
作製した「すしの栄養価一覧」は4つ折りで、1ページが縦15センチ、横10センチ。
マグロやアジ、エビなど36種類のすし種一貫当たりのカロリーとコレステロール、塩分の量を
表示している。
コレステロールを気にする人にはサンマやシメサバなど青魚を薦め、尿酸値が高い人には、
カツオやマイワシなどプリン体の多い食材に偏らないよう助言している。
お薦めは、トリガイで43キロカロリー、食塩相当量0.2グラム、コレステロール2.2ミリグラムで
いずれも最も低い部類に入る。
考案したのは、組合の専務理事で「新富寿司」(青葉区)を経営する佐藤栄一さん(54)。
カウンター越しの会話から、生活習慣病を気にする客が多いと実感していた。
仙台市の栄養士の協力をもらい、半年かけて作製。宮城県内の約300店に配る予定だったが、
全国すし商生活衛生同業組合連合会(東京)の目に留まった。連合会は「全国に配りたい」と依頼し、
全国に60万部を配った。
すし店からは「お客さんとの話題づくりに、格好なネタになる」と反響が大きい。新富寿司の
客の無職男性(58)=若林区=は「健康が気になる人には大変、参考になる。好きなネタばかり
食べてきたけど、今後は注意したい」と話した。
佐藤さんは「栄養面で気になることがあれば店主に聞いてもらい、健康的な食べ方を知ってほしい」と
強調している。
リーフレットは組合の加盟店に置いてあり、希望すればもらえる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070430-00000006-khk-l04