日立産機システム(東京都千代田区)はアモルファス変圧器事業の強化に乗り出す。
新開発の高特性アモルファス材料の採用で約10%軽量化した新シリーズを投入するほか、
中国の変圧器メーカーにアモルファス鉄心の供給も開始する。
現在40億円強のアモルファス変圧器事業を07年度50億円、08年度70億円とし、
変圧器全体での国内シェアを現30%から08年度には40%とする計画だ。
日立金属が磁束密度が高く、損失の少ない変圧器の鉄心に適したアモルファス鉄を開発。
これを鉄心に採用し、小型で低騒音の変圧器を製品化した。
油入変圧器は電気的特性を従来製品と同等に保ちながら質量を約10%軽量化した
シリーズ3機種を発売し、製品群を一新。モールド変圧器でも小型機種を投入した。
また、アモルファス変圧器の海外展開として、電力需要の拡大が著しい中国市場に
アモルファス鉄心を供給する。技術手提携した現地変圧器メーカーの山東魯能端華電気が
新工場を建設し、6月にもアモルファス変圧器を製造する。
アモルファス変圧器は電圧変換時の電磁気的損失が少なく、また待機電力を低く抑えるなど
省エネルギー性能に優れる。日立産機システムはアモルファス変圧器の強化でシェア拡大を狙う。
約750億円規模の国内変圧器市場において同社のアモルファス変圧器の占有率は6%程度だが、
新製品群の投入で10%台の早期達成を目指す。
ソース
http://www.nikkan.co.jp/hln/nkx0120070416022bjaj.html