DJ-中東投資家と米投資会社がダウ・ケミカルLBOを準備=英紙
ロンドン(ダウ・ジョーンズ)8日付の英大衆日曜紙サンデー・エクスプレスによると、米化学大手のダウ・ケミカル(NYSE:DOW)に対し、
中東の投資家と米未公開株投資会社からなるコンソーシアムが500億ドル規模の買収案を数日以内に提示することで準備を進めている。
実現すれば、過去最大規模のレバレッジド・バイアウト(LBO)となるという。
同紙によると、買収のための資金調達手段は確保されており、1株当たりの買値は52ドルから58ドルの間となる見込み。
これに基づくと、買収総額は少なくとも500億ドルとなる。ダウ・ケミカル株の先週5日終値は44.47ドルだった。
サンデー・エクスプレスは2月にも、ダウ・ケミカルがLBOの対象として浮上していると報じ、この報道は同社株が大幅上昇するきっかけとなった。
その時の記事は、「コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)、ブラックストーン、カーライル・グループなどのような有力プレーヤー」が含まれるコンソーシアムが
最大540億ドル規模の買収案を提示する見込みで、このコンソーシアムは買収後、同社を分割するつもりだと報じた。
しかしアナリストらは当時、ダウ・ケミカルの分割は価値創造につながる可能性はあるものの、経営陣の抵抗など多くの障害に直面するだろう、との見解を示していた。
一方、ウォール・ストリート・ジャーナルは3月、ダウ・ケミカルが、新興国市場でのプレゼンスを広げることにつながりうる合弁事業について、
インドの石油化学大手リライアンス・インダストリーズ(RIL)(500325.BY)と交渉を行っていると報じている。
今回のサンデー・エクスプレスの記事によると、買収資金の少なくとも半分は中東の投資家が提供する見込みで、残りは、KKRを含む米投資会社が提供するという。
同紙はまた、コンソーシアムによるダウ・ケミカル買収の動きは、ダウ・ケミカルが英インペリアル・ケミカル・インダストリーズ(NYSE:ICI)に
買収を提案するのではないかとの観測に終止符を打つとみられる、としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070409-00000006-dwj-biz