融資の担保となる不動産を持たない企業に対し、
商品の在庫などを担保に資金を貸し出す「在庫担保融資」は、
先行していた政府系金融機関に続いて民間銀行も力を入れ始め、
新たな融資の手法として広がってきています。
「在庫担保融資」は、政府系金融機関がおととしから始めたもので、
「商工中金」では、ことし1月に、鳥取県の水産加工会社に在庫のカニの加工食品を担保に5000万円を貸し出すなど、
融資の件数が今年度・平成18年度はこれまでに11件と前の年度の2倍以上に増えています。
こうした融資には大手銀行も力を入れ始め、
畜産農家を対象に飼育中の肉牛を担保にした貸し出しを「三井住友銀行」が年間300億円、
「みずほ銀行」は100億円規模に増やすことを計画しています。
また、「三菱東京UFJ銀行」も高級バッグやカニなどの在庫を担保にした融資の残高を
今月末までに200億円程度まで増やすことにしています。
「在庫担保融資」は、不動産を担保にする融資に比べて評価や管理が難しいとされていましたが、
最近では、在庫商品の価値を算出する専門の会社が設立されるなど、普及に向けた環境が整ってきており、
新たな融資の手法として活用が進みそうです。
ソース:NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/2007/03/04/k20070304000013.html