東京湾岸に点在する観光エリアや集客地を結ぶ新たな海上交通の可能性を
探ろうと、国土交通省関東運輸局と地元自治体、民間業者が2007年度、
高速旅客船の航路開拓や水上タクシーの運航実験に取り組む。三都県
(東京、神奈川、千葉)の臨海部をネットワーク化し、広域の観光振興にも
つなげたい考えだ。
東京湾内での海上交通は、物流面の利用が大部分を占め、観光利用などは
港内遊覧程度にとどまっている。関東運輸局は2007年度、湾内での海上交通の
活性化策を「関東交通プラン」の新規モデル事業(期間五年間)に位置付けた。
初年度には
【1】高速旅客船の湾内での航路を開拓し、運航実験を行う
【2】横浜・川崎港で小型船舶を活用した水上タクシーの運航実験を行う
【3】海上交通の認知度の向上など事業化に向けた課題を整理する
---などを予定している。
高速旅客船の運航実験では、臨海部を走る電車など陸上交通にも匹敵する
速さの航路を選定し、夏以降に民間から船を3〜4日間チャーターするなど
して行う。一般客を乗船させ、ニーズ調査も実施する。船舶往来が過密な
湾内だけに第三管区海上保安部とも協議しながら安全な航路を選ぶという。
また、定員12名以下の小型船を使った水上タクシーの実験では、駅や
循環バスの停留所に近い接岸ポイントを約10地点選定。ポイント間で
電話依頼などを受けた水上タクシーが行き来する。実験は1〜2週間行い、
水上タクシーと循環バスなど最適な陸上交通との組み合わせの在り方も
検証する。
関東運輸局海事振興部は「埋もれていた東京湾の海上交通を活性化し、
首都圏の観光振興にもなれば。実験などを通じ、事業化に向けて必要な
環境整備を図りたい」としている。
ソースは
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiifeb141/