AP通信によると、EU(欧州連合)欧州議会は18日、2010年までに域内の国境を越えて
運行される国際旅客鉄道輸送サービスを自由化させる法案を賛成多数で可決した。
これは、自国の国際旅客輸送市場に他の加盟国の鉄道会社の新規参入を認めるもので、
競争を促進させることで、航空業界に奪われた利用客を取り戻すことを狙っている。
加盟各国の大勢はすでに、この自由化措置に歓迎の意思を表明しているが、今後、
同法案の発効には27加盟国の批准が必要となる。
国際鉄道便の自由化については、ルクセンブルクや中欧諸国などには、隣国の大規模鉄道会社
(例えば独DBなど)の参入で、国内の鉄道会社の経営が脅かされるとの懸念がある。
今回の自由化措置では、鉄道便のダイヤが定刻より遅れた場合、乗客に支払う最低補償金
の設定や乗務員について、技能や医療、言語などの適格性を査定する規定なども
盛り込まれている。
例えば、発着の遅れについては、運転士に責任がある場合は、1時間の遅れには運賃の25%
の払い戻し、2時間以上の遅れには同50%の払い戻しなどが定められている。
また、同議会は同日、2017年をメドに加盟国内の国内旅客鉄道サービスを自由化する措置に
ついても採決を行ったが、国営鉄道が市場を独占しているフランスやベルギー、
オーストリアなどの反対で、否決された。
ニュースソース
http://news.livedoor.com/article/detail/2986481/