鉄鋼メーカー大手の日新製鋼が、ステンレス世界4位で、専業メーカーでは最大手の
アセリノックス(スペイン)と合弁で、インドにステンレス加工工場の建設を
検討していることが13日、明らかになった。
資本提携も強化する。日新は、建材や自動車の配管などでステンレス製品の需要拡大が
見込めるインドに拠点を築くことで、海外の有力メーカーに対抗する。
日本の鉄鋼メーカーがインドに進出するのは初めてだ。
工場の候補地はインド西岸地区で、両社は近く事業化に向けた現地調査に乗り出す。
早ければ2009年にも稼働させる方針だ。
アセリノックスグループの工場がある南アフリカから材料のステンレス地金を調達し、
インドのほか中東地域への輸出を計画している。
日新のステンレス生産能力は年間約70万トンだが、これに対し、太原鋼鉄(中国)や
アルセロール(ルクセンブルク)などは同280万トン〜300万トン。
日新は将来的に東欧やベトナムにも工場を建設し、世界トップ企業を追撃できる体制を
整えたい考えだ。
日新の鈴木英男社長は昨年末、スペインのアセリノックス社を訪れ、資本・業務面での
関係強化を要請した。
インド進出に伴い、日新株の保有割合を現行の1%から2%程度へ引き上げることを
求めている。
アセリノックスは1970年、日新などの資本・技術協力で設立。日新は、約11%の
株式を保有している。
ニュースソース
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070114i302.htm