JA全農が1日までにまとめた11月の和子牛取引は、1頭当たり平均価格(雌・去勢計)が
全国平均で53万5700円。前月比1%高(前年同月比5%高)となり、
国内で牛海綿状脳症(BSE)が発生した2001年9月以来の最高値を、前月に続き更新した。
牛枝肉相場の高値基調もあり、肥育農家の導入意欲が旺盛なためだ。
家畜市場関係者は「肥育農家の導入意欲は一段と強い」と話す。
最需要期となる年末を前に、牛枝肉相場が堅調に推移。
肥育農家にとって、子牛を積極的に導入できる条件になっている。
特に、南九州、東北、北海道にある大規模市場や、各地の優良血統の子牛を扱う市場の人気は高い。
市場によっては今まで導入の目安とされた「1頭60万円」の水準も上回った。
同時に、子牛の上場頭数があまり増えず、肥育農家同士の競合を激しくしている。
今回の上場頭数は全体で2万1976頭と前月比2%増(前年同月比6%増)。
前月、前年よりは増えているが「母牛の更新を遅らせるなどの手段で増やした面もある。
全体として、繁殖基盤の弱体化と出荷頭数の伸び悩み傾向は変わらない」(市場関係者)。
日本農業新聞
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