【ラスパルマス(スペイン)=中村宏之】国際エネルギー機関(IEA、本部パリ)は7日、2030年
までの世界のエネルギー需要を予測した06年版「世界エネルギー見通し」を発表した。
世界のエネルギー需要は中国やインドなどの開発途上国を中心に伸び続け、04年から30年
までに53%増加すると予測した。増加分の70%強は開発途上国が占め、中国だけで30%を
占めるとした。
また世界の石油需要は05年の日量8400万バレルから15年には同9900万バレル、30年には
1億1600万バレルに増加するとの見通しを示した。
一方、リポートは、原子力発電について、二酸化炭素の排出削減に大きく寄与し、電力の
安定供給を高める「魅力ある選択肢」になると指摘。加盟国の多様な意見に配慮してこれまで
踏み込んだ評価をしてこなかったIEAが初めて原子力発電所建設の意義を強調した。
また、増加する世界のエネルギー需要を満たすため、30年までに供給設備などの整備に
必要な投資額は累計で20兆ドル(約2370兆円)強と予測し、うち中国だけで世界の18%に
相当する約3兆7000億ドル(約440兆円)が必要と指摘した。
▽News Source YOMIURI ONLINE(2006年11月7日21時22分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20061107i213.htm ▽国際エネルギー機関(IEA)
http://www.iea.org/ http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/energy/iea/iea.html