インターネット専業証券大手のカブドットコム証券が運営する株式の夜間取引市場が15日夜、
スタートした。
東京証券取引所と同様、売買注文の状況に応じて株価が変動する「オークション方式」を採用
した国内初の夜間市場で、取引は午後7時30分から同11時まで行われた。 取引銘柄数は東証1部
上場企業を中心に300銘柄。初日に売買が成立したのは全体の15%の45銘柄で、出来高は
15万4205株、売買代金は1億6800万円だった。これは、同社の昼間の平均取引金額の2%弱に相当し、
夜間取引で当面の目標とする20%を大きく下回った。
同社の斎藤正勝社長は取引終了後、東証で記者会見し、取引が低調だった理由について、
「3連休前の夜だった上、注文受け付けが午後6時からで、顧客が十分に準備できなかった」と説明。
「会員制ホームページのアクセス件数は昼間並みだった。近い将来に必ず(目標の20%は)達成
できる」と自信を見せた。
ただ、「相場操縦やインサイダー取引などをきちんと監視しているのかという投資家の懸念が、
取引を控えさせたのではないか」(大和総研の吉川満・資本市場調査本部長)との指摘もある。
個別銘柄では、昼間の取引時間終了間際に2007年3月期連結決算の税引き後赤字見通しを発表
した日立製作所株が一時、東証終値比14円安まで下落し、取引時間終了後に持ち分法適用会社を
連結子会社化すると発表した三菱商事株は、同80円高の2265円まで値を上げた。
エジプトでの石油・ガス開発の試掘成功が報じられたAOCホールディングス株の終値は、
18%以上値上がりした。
カブドットコムは同日から、夜間市場全体の値動きを示すため、300銘柄の取引所の終値時点の
時価総額合計を基準値とした株価指数の算出も始めた。指数の終値は基準値と比べて26ポイント
高い10026だった。
>>2に続く
▽News Source YOMIURI ONLINE(2006年9月16日1時2分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20060915i215.htm