【社会保障】防衛庁:新「軍人恩給」を検討、退職自衛官の年金に上積み…論議必至 [06/09/10]

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1明鏡止水φ ★
 防衛庁が退職自衛官のため、旧日本軍の「軍人恩給」に準じた新たな恩給制度の創設の検討を
極秘に進めていることが9日、分かった。国際平和協力活動への参加、有事法制の整備などで、
自衛隊の性格が変容したことを受けた措置。退職後の保障を手厚くすることで、優秀な人材を
確保する狙いもある。旧軍の制度に近づけるという方向性や、一般公務員とのバランスを
めぐって論議を呼ぶのは必至だ。

 自衛隊版「軍人恩給制度」は、一定期間以上の勤務者を対象に現行の年金制度に上積みで恩給を
支給する仕組み。若年退職者にとっては、年金受給開始までの生活保障的な意味合いもある。
防衛庁は来年夏の概算要求までに支給対象、支給額など制度の骨格を固める。

 防衛庁は「有事法制の整備などにより、自衛官の国に対する貢献は質的に変わった」(幹部)と
受け止めており、今回の検討は自衛官の危険が増したことを重視した対応と言える。さらに、
同庁の「省」昇格問題や国際平和協力活動の「本来任務」化などと連動した動きとも位置づけられ
そうだ。

 一方、同庁はこれまでの検討で「制度創設に伴い新たな財源措置を講じることは困難」と判断
しており、(1)航空自衛隊の航空手当(2)海上自衛隊の乗組手当−−など、職種に伴って支給
されている配置手当の圧縮などで対応する考え。配置手当は、たとえば空自3佐の戦闘機
パイロットの場合、月給40万円のほかに22万5000円が上積み支給されている。

 防衛庁は、これまで人事教育局で検討してきた案をたたき台に、今後、防衛力人的改革検討会
(委員長・額賀福志郎防衛庁長官)で細部を詰めていく。ただ、公務員の中で自衛官だけを優遇
する制度には政府内からも異論が出そうで、理解を得るためには自衛隊のスリム化など人事制度
の抜本改革を迫られることになる。【古本陽荘】

>>2に続く


▽News Source MSN-Mainichi INTERACTIVE 毎日新聞 2006年9月10日3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20060910k0000m010133000c.html
▽防衛庁
http://www.jda.go.jp/
▽恩給制度の概要
http://www.soumu.go.jp/jinji/onkyu.htm