東京海上日動火災保険系の投資会社、東京海上キャピタルが老舗子供服ブランド「ミキハウス」
を展開する三起商行(大阪府八尾市)による40億円の第三者割当増資を引き受け、発行済み株式の
約60%を保有する筆頭株主となったことが17日、明らかになった。
増資引き受けの目的について東京海上キャピタルは「事業戦略に関する助言を通じて、株式公開
への手助けをするため」としている。東京海上キャピタルは近く過半数の役員を派遣する方針で、
三起商行を財務面から支援する。
東京海上キャピタルでは、三起商行創業者である木村皓一社長ら現経営陣を維持しながら、
財務面を強化したうえで、平成22年をめどに株式公開を目指すとしている。
三起商行は、素材、縫製、デザイン、カラーにこだわった「ミキハウス」ブランドの子供服で
業績を拡大。スポーツ選手への支援も積極的に展開するなどして知名度を向上させることで、
商品の付加価値を高める戦略をとってきたが、少子化が進展する中で、予想していただけの収益を
あげることが困難となった。有利子負債も200億円程度にまで膨らんでいるという。
このため、縮小が続く子供服市場で「次の一手」を打ちやすくすることを目的に、ファンドに
出資を仰ぎ、役員を受け入れも決断したという。三起商行は木村社長をはじめ、一族が株式の
大半を握る同族企業だったが、株主構成を変化させたうえで上場を目指し、さらに体質強化を図る。
増資で調達した資金は、百貨店内のテナントの改装や、利益率の高いインターネット通販や
「ミキハウス」ブランドの強化策などに使うことにしている。柔道の野村忠宏選手が所属する
スポーツクラブの経営は継続する意向を示している。
▽News Source FujiSankei Business i.on the Web 2006年08月17日
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200608170028a.nwc ▽Press Release
http://www.tmcap.co.jp/news/miki.pdf ▽東京海上キャピタル
http://www.tmcap.co.jp/ ▽「ミキハウス」
http://www.mikihouse.co.jp/