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179王子製紙、北越買収を断念 TOBの勝算なく
http://www.asahi.com/business/update/0827/003.html
2006年08月27日06時12分
 製紙最大手の王子製紙は26日、同5位の北越製紙との経営統合を当面は断念する方針を固めた。
北越に対して仕掛けている敵対的な株式公開買い付け(TOB)の成立条件である50%超の株式
取得が極めて難しい情勢だからだ。取得目標比率を引き下げるなどのTOB条件の変更もしない。
日本の大手企業同士としては初の敵対的TOBとなった買収劇は、買収を仕掛けた王子側の敗北となる。
 王子の買収に抵抗する北越経営陣は「王子のTOBに応じない株主が保有比率で50%超となる」
との見通しを示していたが、王子の幹部も26日、「5割超の北越株取得は厳しい」として、TOBの
成立が事実上不可能なことを認めた。
 TOBは応募が取得目標比率に達しないと成立しない。王子は50%超目標を「33・3%超」に
まで引き下げることで成立を優先させることも検討していた。そうなれば北越を完全支配はできない
ものの、経営に一定の影響力を持つことで将来の経営権取得につなげることが期待できるからだ。
 ただ、それには北越の大株主である三菱商事(24・4%)などとの連携が欠かせない。だが、
三菱商事は「王子と話し合うつもりはない」との意向を表明しており、9月4日のTOB期限まで
残り約1週間となっても交渉の糸口すらつかめていない。
 また王子は、TOB買い付け価格を引き上げたとしても北越の独立路線を支持する地元銀行などの
株主を切り崩せる可能性は低い、と判断。TOBの条件変更は見送る。
 北越株の約3%を持つ王子は、経営統合することで北越の最新設備を活用し、王子の古い設備を
廃棄して生産効率を上げることをめざしていた。7月初め、北越にTOB計画を示して水面下で
交渉を続けたが、経営陣の賛同が得られないまま、北越が同21日に三菱商事を引受先とする第三者
割当増資を発表。このままでは買収ができなくなると見た王子は同23日にTOB方針を発表した。
 8月2日のTOB開始後、ライバルの日本製紙グループ本社が「王子の北越TOBの阻止」を
狙って北越株を8・9%分取得。北越の取引銀行である第四銀行、北越銀行(各2%保有)、日本
興亜損害保険(2・8%保有)なども北越支持を相次いで表明していた。