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今年5月、トヨタはステアリング部品の強度不足で56万台を超えるリコールを
出したが、これは「(製造を行った)光洋精工(現ジェイテクト)の1個1000円の
ピンをケチったために起きた」(外資系証券アナリスト)との情報もある。CCC21
に始まった大規模なコストダウン、開発現場の負荷増大、デジタルシミュレー
ションの活用による試作・テストの縮小、そして部品メーカーに対する丸投げの
増加−−などが品質問題につながった可能性がある。
問題は設計にとどまらない。リコールが急増した00年度〜06年5月末を見ると、
設計ミスと製造不良が半々(件数ベース、本誌調査)で、製造不良のリコールは
業界平均の3割を上回る。中にはシートベルトを固定するナットをつけ忘れたという
目を疑うようなポカもあり、問題はかなり広範に広がっている模様だ。
※ CCC21=00年から始まった総原価30%削減を狙った大規模なコスト削減活動
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