未公開株を主に売買している「エイチ・アイキャピタル」(東京都中央区)など投資会社4社と、
各社と関係の深い別の投資会社の元監査役が、総額15億数千万円の所得を隠し、
法人税と所得税計4億数千万円を免れていたとして、東京国税局から法人税、
所得税両法違反(脱税)の疑いで東京地検に告発されていたことが分かった。
4社は、取得した未公開株を個人投資家に高値で売却しながら、売り上げを所得から除外するなどしていた。
告発されたのは、エイチ社のほか「亀山社中(かめやましゃちゅう)」「サワトク」
「日本エマージング」(いずれも中央区)、4社の代表と、船木幸彦・元監査役(59)。
関係者によると、4社が主に売買していたのは、長崎市にある水処理装置開発会社の株式。
船木元監査役は、同社の社長から1株約5万円で購入した数千株を1株十数万円で4社に売却。
4社は1株約60万円で個人投資家に売り、多額の利益を得ていたという。
しかし、4社は2005年の各決算期までの2〜3年間に、同社株の取得費用を水増ししたり、
同社株の売却による売り上げを収入から除外したりして所得を隠し、過少に申告。
船木元監査役は04年までの3年間、株売却で得た利益を全く申告していなかった。
未公開株の販売には証券業の登録が必要だが、4社はいずれも無登録だった。
日本エマージングは「国税局の指摘に従い、修正申告して納税した」としているが、
他の3社と船木元監査役は「回答できない」などとしている。
■ソース
読売オンライン(2006年7月7日3時6分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060707i201.htm?from=main2