シャープは26日、高速のデータ通信が可能な主力の第3世代携帯電話(3G)で07年にも、中国市場
に再参入する方針を明らかにした。中国は世界最大の携帯端末市場で、中国政府は年内に3G携帯を事
業認可する公算が大きい。08年の北京五輪開催を控え、急速な需要拡大も見込まれる。シャープは03
年、通信速度が劣る第2世代携帯(2G)で参入し、撤退を強いられていた。
シャープの05年度の携帯端末販売実績は1182万台。3Gが普及した国内のシェアは16.3%と首位
だが、世界シェアはわずか1.5%程度にとどまっている。06年度の販売計画は前年度比10%増の13
00万台で、5割程度だった3G携帯の比率を更に高める。
民間の調査会社、富士経済によると、05年に1億1400万台だった中国国内での携帯端末販売台数
は08年には1億4500万台まで膨れ上がる見込み。現在は2.5Gが主流で、地元企業や世界最大手
のノキア(フィンランド)、サムスン(韓国)などがブランド力や低価格を武器に販売合戦を繰り広げている。
このため、高機能で価格が高い日本勢は劣勢を強いられ、東芝が05年に市場から撤退し、NECや松
下電器産業は事業を縮小。シャープも03年に2G携帯を販売したが、価格競争に押されて取りやめた。
【宮崎泰宏】
毎日新聞 2006年6月27日 3時00分
ソース
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/kigyou/news/20060627k0000m020134000c.html